一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

686  口中に味なきガムや蝉の羽化   薪

2012年08月27日 | 

(こうちゅうに あじなきガムや せみのうか)

  蝉は7年間幼虫として地中に生き、最後の7日を地上に出て成虫として生殖活動をして死ぬ。その最後の7日間を、栄光として肯定的にとるか、憐れな末路と否定的にとるか。

 この作者は、どうやら否定的にとったようである。実質的に羽化した蝉はわずか7日ほどの命である。なんという短さ、なんという儚さ、可哀そう、という訳なのだろう。

 しかし、例えばアメリカ中部に生息する17年蝉(←クリックすると、映像が見られます)は、17年置きに大発生し、その数は数億匹という。

足の踏み場もないくらい、一斉に羽化する情景を実際に見たら、か弱い人は失神するかもしれません。可哀そうなどと悠長なことは、きっと言ってられませんよ。

シラヤマギク(白山菊)キク科シオン属

別名ムコナ(婿菜)

コメント (3)
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