(がむしゃらに かぎょうをつぐや やれはちす)
やれはす、やれはちす(敗荷、破れ蓮)とは、美しく咲き誇った蓮の葉が、秋になって風雨に破れた無惨な状態を言う。
さてこの句、父親の家業を継ぐ羽目になり、戦後のどさくさや好景気に押されてなんとかやってきたが、その後バブルがはじけ、不景気になって早二十年。
気が付いてみれば、がむしゃらにやってきた家業も風前の灯。我が身も正に“破荷”、というわけだ。
つまり、上の五・七を受けて、下五の季語が、結論を暗示している、という使い方が、この句の眼目である。
ジャーマンガーデンマム キク科キク属