注目の最強ダート馬決定戦は、スマートファルコンに軍配が上がりました。
------------------------------------------------
【JBCクラシック】スマートファルコンが“2強対決”を制す(サンケイスポーツ)
JBCクラシック(3日、大井11R、統一GI、3歳以上、選定馬、定量、ダート2000メートル、1着本賞金8000万円=出走12頭) 武豊騎手騎乗の1番人気スマートファルコン(牡6歳、栗東・小崎憲厩舎)が圧巻の逃げ切り。勝ちタイム2分2秒1(良)。2着には2番人気トランセンド、3着にはシビルウォーが入った。スマートファルコンは父ゴールドアリュール、母ケイシュウハーブ、母の父ミシシツピアンという血統。通算成績31戦21勝。
------------------------------------------------
普段JRAのレースばかり見ているせいか、国内最強のダート馬はドバイワールドカップ2着で、JRAでは昨年秋から負けなしのトランセンドだと思っていました。前回の南部杯も先行馬を直線で抜き返しての勝利で、その強さを印象付けましたが、しかし実はトランセンドを上回る国内最強馬は地方競馬に居たようです。
スマートファルコンの所属は栗東の厩舎ですが、戦績を見ると地方競馬ばかりを走っていて、鞍上の武豊騎手が言う「地方競馬育ち」でJRAでは無名の馬です。昨年から先行逃げ切りの圧倒的な勝ち方を続けていて、もはや地方競馬には敵なしの状態になっており、今回の交流戦でJRA最強ダート馬との対決が注目されました。
結果として、いつもの先行策で1馬身差の勝利でしたが、両者のレースの雰囲気は全く違っていました。最終コーナーあたりから目一杯追い続けるトランセンドの藤田騎手に対し、スマートファルコンの武騎手は直線で軽く鞭を入れる程度の走りでした。最後は詰め寄られたように見えますが、勝利を確信してあまり追っていないように見えました。今日の大井競馬の馬場は、外側からの差しがよく決まっており、外側のトランセンドの馬場のほうが良かったこともあります。その点を考えると、馬場が悪い内柵沿いを走ったスマートファルコンとの差はもう少しあるかもしれません。スタートの上手さや直線での加速の鋭さなど、スマートファルコンの強さが光ったレースだったと思います。
今回のレースでは、トランセンドを退けましたが、しかし最強かどうかは、もう一度JRAの同じ土俵でやってみる必要があるかもしれません。大井競馬場はスマートファルコンの主戦場ですから、ホームゲームになります。次回は是非、JRAの競馬場でやって欲しい。ジャパンカップダートか、フェブラリーステークスあたりで対決を見てみたいです。ここでも勝てるようであれば、文句無しに最強と言えるでしょう。とりあえずこれで地方競馬も盛上って、JRAとの交流戦がレベルの高いものになっていけば、競馬ファンとしてはまた楽しみが増えると思います。今日の他の競争もコースレコード連発のレベルの高いレースで、今年のJBC 3レースはとても素晴らしかったです。
大いに楽しませてもらえました。