ブコウスキーの短編とエッセイ集。小説はブコウスキーらしい荒っぽい感じの小品ばかりだが、競馬好きにはブコウスキー流の馬券指南が面白い。
ブコウスキーによる、損する額を減らしたい(儲けるではなく)人への心得として、
a. 出馬表を細心の注意を払って見ること。終わりのオッズが朝のオッズよりも低くなっていればよい。
b. 追い込み専門の馬はやめる。勝つのは先行している馬が多い。
c. 追い込みの馬を買いたいなら1200~1400mの短距離戦にする。コーナーが少なく、直線の長いコースでは追い込み馬に有利。
d. 電光掲示板のオッズの動きに注目。変化の大きい馬(オッズが高くなる)はやめる。
e. 損をして良いときだけ賭ける。
f. 損得は当たり馬券の数ではない。素人は3.5~9倍の間を狙って賭けるのが良い。
なんてことが書いてあります。競馬場で競馬をやりながら、合間にブコウスキーの小説を読んでという一日の過ごし方も良いかもしれない。馬券の買い方まで書いてある小説なんて、なかなか無いですから。