キマグレ競馬・備忘録

競馬、MLB、スポーツ観戦、趣味など気になる事を書いています。

本「技術の街道を行く」

2019年05月22日 | Book

ダービーの前に少し息抜き。「技術の街道を行く」という本を読んでみました。

失敗学の畑村洋太郎の技術エッセイ。司馬遼太郎の「街道をゆく」に似せて、
技術の観点から様々な人工物の歴史を読み解く。事例として挙げているのは、
たたら製鉄の村下の仕事。ここでは、伝えることについて考察している。
伝えるとは、相手の知識経験・価値観等のテンプレートを見抜き、知りたい欲求に
対して対処すること。「して見せて、言って聞かせて、やらせてみる」ということが、
技術の伝授につながる。伝えることは、伝わるとは違う積極的な行動である。
他にも、津波、ダムのコンクリート、ホンダのベトナム戦略等の事例を取り上げる。
自分の職場でも知識や経験、技術の伝授には大変苦労している。伝える側のベテランは、
相手の事はお構いなしに自分の知識経験(場合によっては自分の手柄も)を話すが、
受ける側には知りたい事と違っているので、何を聞いたのか判らない。
仮に聞いただけでは、行動に移せない。職場ではそういう事例が多々発生していて、
「伝える」事の難しさを感じている。この本はそういった問題解決の参考になりそうだ。


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