キマグレ競馬・備忘録

競馬、MLB、スポーツ観戦、趣味など気になる事を書いています。

歴史番組で日本馬を学ぶ

2019年09月05日 | Horse Racing

昨日、BS放送の歴史番組を見ていたら、武田騎馬隊を科学的に検証した番組を
やっていました。武田勝頼と織田・徳川軍が戦った長篠の戦いで、武田騎馬隊が
活躍できなかった理由を探る番組でなかなか面白い内容でした。
当時の日本馬は、体高が130-140cmしかなく、現代のサラブレッド(体高160cm以上)
に比べて、かなり小型の馬だったようです。脚も短くて、平坦路のスピードでは
サラブレッドには敵わないけれど、重い荷重を掛けてもスピードが低下しないし、
急な登り下りにも対応できる強さがありました。
(サラブレッドは、平坦路では速いけれど、高負荷や悪路に弱い)
東国の武将は、概ね騎馬隊を持っており、合戦が始まる前は荷役馬として、
合戦では騎乗馬として使った。馬は大変重宝されましたが、西日本の武将は
馬産地がないため、騎馬隊を持っていなかったらしい。
武田軍が負けた理由は諸説ありますが、両軍がわずか100mの至近距離で対峙して
いたため、馬のスピード、機動力を活かすスペースが無かったのではないかと
いう結論でした。他にも当時の視点で日本馬を検証していて大変面白かった。

因みに馬を使った合戦については、考古学者・佐原真さんの本で面白いエピソードが
紹介されていました。日本の軍馬は全て牡馬であり、日本に「去勢」が伝わったのは
1725年頃とされています。(欧米の軍馬は、せん馬だった)
1577年、豊臣軍が摂津の丹生山(神戸)の淡河弾正を攻めた時、豊臣秀長が率いる
500余騎が槍を手に刀をかざして突撃すると、淡河が用意した50~60頭の牝馬が
放たれ、豊臣軍の牡馬は興奮のあまり大混乱に陥って、戦に大敗したという史実が
あるらしい。
馬は、合戦を左右する重要な生き物だったということがよく判りました。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする