教養とは何かについて著者の経験を基に考察した本。
著者の定義によると、教養とは人生におけるワクワクすること、面白いことや
著者の定義によると、教養とは人生におけるワクワクすること、面白いことや
楽しいことを増やすためのツールであり、教養を培うためには「本・人・旅」が
必要で、自分で考えることが重要と説く。この本の前半部分は自分自身も
日頃考えていたことなので、共感できる部分もあったけれど、後半の「本・人・旅」の
辺りからは著者の経験や考えを紹介しているだけで、あまり参考にならなかった。
これまで教養指南本は何冊か読んだことがあるが、他の著者も自分の経験が
これまで教養指南本は何冊か読んだことがあるが、他の著者も自分の経験が
ベースで、大体同じような事を書いている。本は何千冊読んだとか、海外には
何十カ国行ったとか趣味は美術鑑賞だとか、この世代の方はそういう話を
書きたがる。(自慢話のように読めてしまう)
自分の経験を参考にして欲しいという気持ちは判るが、逆に著者のように
量をこなさないと「本物の教養」が身に付かないのかと思う人もいるだろう。
その経験が教養とどう関係があるのか、もう少し明確にして欲しかった。
また著者が法学部出身ということで文系的な偏りもあるし、旅行や人との付き合い
が欧米の話に偏っていて、全体的に20世紀の古い教養観のような印象がある。
タイトルに期待して読んでみたが、結局「本物の教養」とは何かよく判らなかった。
タイトルに期待して読んでみたが、結局「本物の教養」とは何かよく判らなかった。
補足:
率直な感想を書いて、Twitterに投稿してみたら著者からフォローされました。
少し否定的な文章を書きましたが、この本のツィートは確認されているようです。
著者は、教養をワクワクする・面白い事を増やすツールと定義していますが、
この本からは、人との付き合いの幅を広げるための道具のように感じました。