キマグレ競馬・備忘録

競馬、MLB、スポーツ観戦、趣味など気になる事を書いています。

本「胡椒 暴虐の世界史」

2022年01月04日 | Book
昨年読んだ本の感想です。胡椒という食物から見た世界史。
胡椒とは何か、胡椒をめぐる争いを中心に世界史を俯瞰する。世界史の中で胡椒が果たした役割は非常に大きい。大航海時代と言われ、ヨーロッパ人がアジアを目指したのも胡椒が目的だった。これは歴史の授業で学んだことであるが、実際はどうだったのか。様々な資料をもとにアジア、特にインドネシアを中心に、当時の様子が紹介されており、知らなかったことも多くて大変勉強になった。 アジアを巡るヨーロッパ各国の争いも想像以上で、残虐なことが頻繁に起きていたらしい。 その中で、著者の思い入れがある人物がトマス・ラッフルズ。 彼については、約20ページ弱を割いて詳細に紹介している。
因みに昔、シンガポールに旅行した際、観光でラッフルズホテルに行ったことがあり、また彼の像を見たこともあるが、どのような人物なのかよく知らなかった。昔の知り合いに出会ったような感じで、その業績を改めて知って驚いた。東南アジアの国々、この本の取り上げられているジャカルタ、シンガポール、ジョホールバルに行ったことがあり、その町が胡椒貿易で栄えたことを知った。 旅行で観光しても、町の歴史まで考えることがなかったが、この本を読むとかつて訪れた都市が身近に感じる。 大変面白かったけれど、素人でもわかるような数字の間違いが所々にあり、変だなと思うことがあった。良い本だけに、それが少し残念だった。

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