シドニーの空港に到着後、税関を通り、リュックを受け取ると空港のロビーらしいところでササッとスラックスを脱いでキュロットになりました。リュックからズックを取り出し、ブーツからズックに履き替えると、いらない物は纏めてリュックに仕舞込みました。キュロットは元々スラックスの下に着こんでいましたから、冬から夏への切り替えは手軽にパッとできたわけです。
それでも、上の方の着替えは婦人トイレまで出向いて着替えました。この時、3人連れのご家族参加のお母様と初めて話をしました。大阪から来られたという事でした。明るくて愛想のよいお母様でした。私は関西空港で搭乗待ちをしていた時から、こちらのご家族を席の近くで目にしていましたから、同じツアーの中では見慣れた方々でした。が、話をする機会が無く、お母様とはこの時初めて言葉を交わしたのでした。
こちらのご家族は、税関を通り空港の待合室に入ってから、ご主人が仕事帰りだったのでしょう、後から遅れて見送りに来ておられました。お子様達に、じゃあ、お母さんの事を頼んだよと言っておられました。私は奥様の事を案じる良いご主人なのだなぁと感じました。お子様達も1人は社会人、1人は大学生らしく、もうお母様を託される年代なのだなぁと思うと、私は自身の子のこれからの成長を思いやったりしました。
シドニーの国際線の空港を出ると、国内線の空港までバスで移動しました。空港同士が距離的に離れていたからです。私達の最初の宿泊地、ケアンズに向かって国際線の飛行機に乗って移動でした。国内線の飛行場についてからも、私達は暫く待合室で時間待ちでした。私は朝の日差しに輝く緑の芝生の滑走路を、待合室の中からガラス窓越しに眺めていました。3月6日(土)の午前7時台の時刻でした。ここでは日本と季節以外、時間だけを言うとそう時差が無いので、体調に無理がなく、冬の季節から来た私は夏の朝の日差しを爽快な気分で喜んで眺めていました。建物内の空気がとても清々しく感じられたものです。