秋の花見サイクリングは高校2年ぐらいまで続きました。
後半の2年ぐらいは2ヶ所となり、自然恥ずかしいのでちー君宅は外していました。
ちー君宅については、他にもお花が減って来た事も理由にありますが、Jさんとの兼ね合いもありました。
お友達の好きな人、万人にカッコいいと評される人です。
私だってその内に心動かされない訳がありません。
クラスが同じに為らなかった事で、顔もよく分からない、よく知らない人として過ぎて良かったかもしれません。
但し、噂ではよく聞いたものです。特にJさんから高校入試の頃。
他にも、大学入試の頃に、他校だというのに私達の高校でも話題になっていて聞いたのですから、
相当優秀だった人です。本当に、私にすれば襷に長い人でしたね。
また、就職の頃にも聞きました。これは誰から聞いたか覚えがありません。
もうその頃はJさんとの交友関係も無くなっていました。
彼女と懐かしく再開したのは結婚後、というより離婚後でした。
お互いの子供が同じ少年クラブに入り、付き添いの親の顔を見てそうと知り、
名札で彼女の婚家の姓を知ったくらいですから、お互いに長く疎遠になっていた物です。成人式以来でした。
ほぼ20年ぶりです。彼女は全然変わらないので直ぐに分かりました。
いえ、1度ファーストフード店で会いましたね。ご主人の出店だという事でした。
私はその頃未だ主婦でしたから、共に主婦同士、私の方は丁度車に子供達が居ましたから彼女に紹介しました。
10年ぶりくらいだった頃ですね。
同じ地域、同級生と言っても、偶然に出会うという事はなかなか無いものです。
私の目が悪いせいかもしれません。人が多いせいかもしれません。
話をすると、どこそこの誰と話が通じたりする事が多いので、世間は狭いと思うのですが、
会うとなると本当に知った人を見かけない物です。
さて、本題の花見に戻ります。
秋の花見は草木の違いでしょう、短命に終わりました。
やはり木は強いです、幼い頃から今まで続いているのですから。
私はその内家にも買って、庭にも植えてしまうという事になりました。
2本セットだったので1本は妹にやり、1本だけ庭に残して植えてありましたが、
翌年私は移転し、家も改築され、庭の樹木は一掃されて無くなってしまいました。
ここで普通懲りるのでしょうが、私は5年ほどしてまた同じ桜の苗を買って来ました。
名前から調べると八重桜でした。今回は鉢植えにしました。
家に居ながらに花見が出来るので、夜桜も便利に鑑賞できました。
春の朧月夜に風流だなと眺めたり写真に撮ったり、しかし、夜の花はなかなか撮り辛いものです。
何とか朧月夜との風流さを伝えたいと思っても、私の未熟な腕では無理というものでした。
家の桜は、籠っていた最晩年の父にも窓辺から花見が出来て、植えてよかったかなと思ったものです。