神が宿るところ

古社寺、磐座、不思議・パワースポット、古代史など極私的な興味の対象を見に行く

新福山 般若院 石行寺

2016-05-21 23:07:28 | 寺院
新福山 般若院 石行寺(しんふくさん はんにゃいん しゃくぎょうじ)。通称:岩波観音(いわなみかんのん)。
場所:山形県山形市岩波114-1。国道13号線(山形バイパス)「小立」付近から山形県道53号線(山形永野線)に入り、南東へ。道なりに約2.2km進み、左折(北へ)、約150m。県道から入るところに「岩波観音」の案内板があるが、小さいので見落としやすい。駐車場有り。
寺伝によれば、元は「磊行寺」と称し、和銅年間(708~715年)に行基が開創し、貞観2年(860年)に慈覚大師(円仁。第3代天台座主)が中興したという。本尊の十一面観世音菩薩は行基の作と伝え、脇侍の不動明王と毘沙門天は慈覚大師の作とされる。境内の「岩波観音堂」は「最上三十三観音霊場」の第7番札所となっており、三間四方の御堂は室町時代末期の建造とされ、内陣に天正8年(1580年)銘の絵馬があるという。また、寺宝として「大般若経」114帖が伝わるが、各巻奥書の年号から南北朝時代の文和2年(1353年)~永和元年(1375年)に書写されたものであることがわかる。行基開創・慈覚大師中興という伝承はともかく、古刹であることは間違いない。「瀧山寺」の表参道に位置し、同寺開創の根拠地になったとされる。現在の宗旨は天台宗。


「みちのく山形の霊場 最上三十三観音」のHPから(第7番 岩波観音)


写真1:「石行寺」境内入口にある石鳥居と「十一面観世音菩薩」の石碑。奥に観音堂がある。


写真2:寺号標


写真3:山門


写真4:本堂


写真5:(写真ではわかりにくいが)滝のある流水式庭園が美しい。


写真6:地蔵堂。延命地蔵像は慈覚大師作という。


写真7:観音堂(山形県指定文化財)。本尊の十一面観音は秘仏。
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