神が宿るところ

古社寺、磐座、不思議・パワースポット、古代史など極私的な興味の対象を見に行く

温泉神社(岩手県一関市)

2016-05-14 23:43:57 | 神社
温泉神社(おんせんじんじゃ)。
場所:岩手県一関市厳美町字滝ノ上331。一関市役所厳美出張所の西、約150m。磐井川の景勝地「厳美渓」の近くにあり、一関市役所厳美出張所の敷地が無料駐車場になっている。
当神社の創建時期は不明。「日本三代実録」貞観15年(873年)の記事に見える出羽国「酢川温泉神」の社地は「須川岳」(栗駒山)の山頂にあり、1年中雪が消えず、険しい山道のため参拝が不便なので、山麓に遥拝所を設けて里宮と称したという。現在の祭神は大日霊貴命ほか。当神社の鎮座地は「栗駒山」(標高1626m)の東麓、旧・陸奥国側にある。社伝が正しければ、出羽国の式外社が陸奥国に移ったということになる。前項「大日岩」(2016年5月11日記事)で書いたが、「栗駒山」で湧き出す「須川温泉」の温泉水は、当初、現・秋田県側に流されていたが、強酸性のため農作物に害があるとして、江戸時代初期に現・岩手県側に流されるようになった。「(酢川)温泉神社」が現・岩手県側にあるのも、これと関係があるのだろうか。


岩手県神道青年会のHP(温泉神社) :なお、このHPも、当神社境内入口の説明板にも、「貞観5年」とあるが、正しくは「貞観15年」と思われる。


写真1:「温泉神社」境内入口。


写真2:鳥居


写真3:境内の「エドヒガン」(桜)。一名「貞山桜」といい、伊達政宗公(貞山公)が植えさせたものとされ、一関市指定天然記念物。


写真4:社殿


写真5:「厳美渓」


写真6:同上

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