眠れない夜の言葉遊び

折句、短歌、言葉遊び、アクロスティック、夢小説

惑星観察

2025-02-10 22:55:00 | 短い話、短い歌
 我々は宇宙の片隅で一つの惑星を発見した。求めていたのは水と光があること。そして、知的生命が存在することだ。幸いそこは水の惑星と呼べるほどに青かったし、光るものも認められた。残る一つは……。
 我々は彼らに気づかれないように細心の注意を払いつつ、近くのテーブルに着いた。彼らの食事を観察するためだ。

「あれは何?」
「曲がっているぞ」
「頭か?」
「尾か?」
「脱いだ」
「引き裂くぞ!」

「生死不明…生死不明」

「動いたぞ!」
「口に入れた!」
「エイリアンの食事だ!」
 我々は身震いしながら恐ろしく奇怪な光景を見つめていた。
 向き合っているが、食べる以外はとても静かだった。
 どうやら彼らの間に言葉は存在しないようだ。

「恐ろしい惑星よ!」
「友好診断…ダーク、友好診断…ダーク」
「推奨…回避、緊急、緊急、緊急……」
「隊長! この星は危険です」


海老を剥く各々が悪魔のように
一心不乱赤いテーブル

(折句「エオマイア」短歌)
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