将来の夢を答えなければならなかった。(将来ってなんなんだ!)宇宙飛行士、スパイ、寿司職人、占い師、国語教師、スーパー店長、現場監督、ピアニスト、裁判官……。候補の中に自分のなりたいものは何もなく、私はその他を選択した。そして、空いているところに好きなことを書いた。#twnovel
リーグが始まると同時に一試合も出場しないまま、大統領の警備のために帰国しなければならなかった。機内では外部との接触を断たれて狭いワンルームの中に閉じ込められる。ある程度動き回れるだけのスペースはあったが、白い部屋の中には何もない。みんなそうなのだ。任務に当たる者すべてが、同じような環境の中に置かれ、任務の純粋性を保たれるのだ。紙切れ一つ持ち込めないはずの、僕の胸のポケットには鉛筆があり、もしこれが誰かに見つかってお咎めを受けることとなるとどうなるだろうかと考える。そうなったとして、僕は再びリーグに戻って試合に出場する機会が与えられるだろうか……。何もない、そのはずだった部屋の前方の壁から巨大なスクリーンが現れた。壁全体がスクリーンになっていたため、気づかなかったのだろうか。
音質の良いものを選ぶべきだ。
スクリーンが主張する。サンプルをタップするように。三つずつ浮かび上がる画面サンプルを言われるままにタップしていくと候補が絞られて、ついにその一つがフルスクリーンになった。
「俺たちは盗賊だ」
と言う男はなまりがあり、またお婆さんは耳が遠かった。盗賊であることはなかなか伝わらず、話はなかなか前に進まなかった。
この環境なら悪くない。『三匹の子豚人間版』を鑑賞しながら考えた。これからたくさんの映画を見よう。もはや移動は苦痛ではなくなっていた。むしろ、これからは好んで移動を繰り返すのだ。
「俺たちは盗賊だ」
お婆さんは、まだ夕食の準備をしている。
音質の良いものを選ぶべきだ。
スクリーンが主張する。サンプルをタップするように。三つずつ浮かび上がる画面サンプルを言われるままにタップしていくと候補が絞られて、ついにその一つがフルスクリーンになった。
「俺たちは盗賊だ」
と言う男はなまりがあり、またお婆さんは耳が遠かった。盗賊であることはなかなか伝わらず、話はなかなか前に進まなかった。
この環境なら悪くない。『三匹の子豚人間版』を鑑賞しながら考えた。これからたくさんの映画を見よう。もはや移動は苦痛ではなくなっていた。むしろ、これからは好んで移動を繰り返すのだ。
「俺たちは盗賊だ」
お婆さんは、まだ夕食の準備をしている。