眠れない夜の言葉遊び

折句、短歌、言葉遊び、アクロスティック、夢小説

タイムカプセル(書は人なり)

2020-11-16 22:20:00 | 【創作note】
昔の自分に会いたくない?
聞きたいこと、教えたいこと
いい話し相手になれるかも
だけど実際に会ったら
黙って肩を叩くのがやっとかも


3年ほど前のファイルを開く
何がいいたいのかわからない
わかるようなわからないような
時折はっとさせられるところ
手書きの部分は文字種さえも……

「これは再会だ!」

託されたものがみえる
何とかしたい(してあげたい)

君は、お話にしたかったのだろう



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渋滞ヘブン

2020-11-16 17:55:00 | 短い話、短い歌
 わからない時には、みんなについて行けばいい。幼き日より身につけた心強い処世術だった。それにしても大勢の人。年の瀬の賑わいを思い出す。この列は……。どこへ行くのかまだ聞いていなかった。胸の奥の望みは、何か温かくて美味しいものにありつけるところ。

「天国よ」
 よかった。地獄じゃなかった。もしかしたら地獄かもしれない。ずっとそれだけを気がかりにして生きてきた。それなら、よかった。

(えっ? 終わったの?)

「もう帰れないの?」
「みんないい人だったわ」
 お酒は飲めないの、メッシは見れないの、祭りに行けないの、お肉は食べれないの、寝っ転がったりできないの、未来を案じたり……

「どうして教えてくれなかったの?」
「死は教えられるものじゃない」
「もうこれで……」
 お酒は飲めないの、ボールは蹴れないの、雨は見れないの、お寿司は食べれないの、炬燵に潜ったりできないの、未来を案じたり……
「大丈夫。みんないる。独りじゃない」
 おかしい。どうしてそんなことがわかるのだ。
 この先はどんな生より未知なはずなのに。


天国に渋滞をみた人々が「希望」を持って来世へ渡る

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猫とロボット

2020-11-16 02:44:00 | オレソン
1分毎に訪れていた客
今では俺のブログと競り合っている
1時間に1人とか
カウントにはロボットも含まれるらしい

半分つぶれたスピーカーを通る
ラバー・ソウルは声も出ない

時折玄関先に立ち止まるのは猫
人でなければ金にならない

束の間のアピール・チャンス
本当に10秒で終わってしまった
招かれたのは0人の訪問者

俺はずっと番をしている
金もトイレも貸せないぜ

「もう閉鎖だ!」
うわさは年中回ってる

試験期間の180日
申請は却下されたらしい
ひねくれた散文詩のあとに
ラーメンを求める人はいない

生き残るのはあの猫だろう
俺よりは一貫性のある
道を知っている

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