深夜、いつも決まった時間になるとエレベーターが止まる。すぐに連絡をするとまもなく整備員が駆けつける。
「修理に来ました」
毎日、色んな顔をした人がやって来るが、作業は一筋縄ではいかない。2、3時間で済むこともあれば、夜通しかかることもある。建物自体が古く著しく老朽化しており、エレベーターにしても根本的な修理は難しいようだった。
「直りました!」
今日は日付をまたいで3時だった。
彼らは必ず仕事をやり遂げるプロフェッショナルだ。
直らないとは決して口にしない。
「ありがとうございます!」(またお願いします)
機械室の鍵を返して颯爽と帰って行く。
きっと彼らは魔法をかけたのだろう。
魔法は語る。
ただ一日一日を、精一杯生きることだと。
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