扇風機をつけると風が吹いた。
風は髪をなびかせたり本のページをはたはたと言わせたりする力があって、辛うじて立っている人形などはそれによって倒れもするが、その力を利用して涼しげな音を鳴らす風鈴は実際に体温を下げずとも、いくらかは人の心を涼しく打つものであり、それはどこか優しい人のささやきにも似ているところがあるにせよ、扇風機の立てる一定の音を耳障りに思う向きがあるということも事実だ。
いずれにしろ風は歌の中では主役であり、風を心地よく思える時にこそ生きていることに感謝することを忘れずにいたい。
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