眠れない夜の言葉遊び

折句、短歌、言葉遊び、アクロスティック、夢小説

ワンプレートの奇跡(アクロスティック)

2018-11-06 06:53:45 | アクロスティック・ライフ
ワンプレートの上にある
たまごに魚にハムに焼売
白いごはんを盛ったら
ふりかけふりかける
ネットにのせる

ワンダフルなプレートの上
多彩な彩りが競演している
しあわせにしあわせがとけあって
不満を吐くものはどこにもいない
根こそぎ取ってもまた次がやってくる

渡り鳥がやってくる
他国からも大勢が訪れる
四季がワンプレートの上を通り過ぎる
フライが飛んでくる
猫が物欲しげに足を止める

わけがありそうだ
大変な橋を渡ってきたようだ
四六時中飢えているようだ
無精ひげのようだ
寝返りを打ったようだ

わいはなあ
高いところがメッチャ好きなんやで
四五メートルくらい何やねん
不死身やわなそれくらいは
猫やからな

忘れもしませんあれは
他人の家でごちそうになった折
シチューゆうもんでっか
ふーふーしても冷めまへんねん
猫やでわしら

ワンプレートの横を通り過ぎる
多国籍猫軍団
四十をまわった弁護士団
双子の棋士
年金を手にした人

和洋折衷大混乱
食べられないものはございません
汁物もあります
古いレタスは捨てています
ネットにのせられます

わあわあ言うてますけども
楽しいことばかりじゃありません
しんどいこともやっぱり
普通にあります
眠れないとかね

ワンプレートの上に
多大な期待がある
しあわせのハムがある
不揃いな魚がある
練り込んだ総菜がある

若鶏の唐揚げが
頼りないレタスが
しょんぼりしただし巻きが
不安げな総菜が
根っからの大根が

悪くない食パンが
タンバリンのような賑わいが
四季に寄り添ったお野菜が
ふーふー熱い焼きそばが
ネイルになつくクロワッサンが

わびさびのある酢の物が
大層美味いハンバーグが
新進気鋭の塊が
不眠不休のもてなしが
狙い澄ました小粒納豆が

分け隔てない思いやりが
炊けたばかりの白飯が
沈む夕日の切なさが
ふんぞり返ったウインナーが
年がら年中の総菜が

笑いの絶えぬ広がりが
他人にみえぬ親しみが
神出鬼没の焼き鳥が
振り返る日の思い出が
寝相の悪い総菜が

ワンプレートの上に
楽しさあふれる朝がある
7時になったら集まって
ふりかけふりふりご飯にかけて
ネットにのせる


 アクロスティック「渡し舟」

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悪魔の否定

2018-11-05 17:09:03 | 夢追い
じゃあ夢の話を


 ファスト・フードで悪魔の歌を聞いたせいか、テレビで悪魔を見たせいか。夢の中では僕が悪魔になっていて、トイレから出るところを待ちかまえていた村人に襲撃を受けてしまう。原作は海外の小説でそれをこの度は映画化したのだが、その解釈と表現の方法について一部のコアな層から不満が噴出していた。その映画の中の出演者の一人になっていたこともあり、結果として僕が悪魔になったとか。夢の中の理屈はよくわからない。おじいさんはバナナや卵を投げつけ、ほうきを持って襲いかかってきた。「この悪魔め!」古新聞やキャベツやスリッパなども容赦なく投げてきた。違うといくら否定しても怒りを爆発させたおじいさんに対しては無意味だ。とにかく逃げるしかない。逃げる途中では悪魔を狙う銃弾が飛び交ってる。銃社会だ。当たらないように必死で逃げる。もう地上に安全な場所はない。飛び上がって屋根の上に避難した。(夢の中の跳躍力)屋根の上には他にも大勢の悪魔仲間が飛び上がって逃げてきていた。僕は独りではなかった。それでも僕らは次第に追いつめられていった。飛び上がることは簡単でも、自由に空を飛び回れるというのとは違う。子猫が無理して高い木に登った形に似ている。大勢の反悪魔共に取り囲まれ屋根の上でディスカッション。非悪魔の証明は難しい。何よりも村人は頭から決めつけすぎている。「悪魔という悪魔は出て行け!」悪魔ではないと悪魔の仲間が反論した。「だいたいどういうことなんだよ」それはどちら側の主張かはわからなかった。だいたいという言葉を巡って溝は深まるばかりだ。僕は本線に戻すべく口を開いた。叫ぼうとするけど不思議と声にならない。「大食い大会に出なさい」長老に近い老人が提案した。どうして出るの。それが証明になるのなら。悪魔たちの声は割れていた。鴉が徐々に屋根の上に集まってくる。


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木の葉のパレード

2018-11-05 15:54:54 | 短歌/折句/あいうえお作文


明るみに
ミイラや宇宙
人となり
ヤーヤー言わす
かぼちゃパーティー

折句「あみじゃが」短歌
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折句の作り方 クリスマス編

2018-11-05 14:21:06 | 短歌/折句/あいうえお作文
クジラうえ
リクエストした
水族館
マダイがうたう
スローバラード

折句「クリスマス」短歌




クジラがうえから降ってくる
何かリクエストしたみたいですよ
どうやらここは水族館
クジラはクジラ置いといて
マダイが歌っているみたい
マダイがスローバラードをうたっている

クリスマスの折句ができたよ

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あなたに

2018-11-05 13:21:35 | 短歌/折句/あいうえお作文
赤だしを
女将に通し
カバーニへ
蹴って届ける
寿司の一皿

折句「アオカケス」短歌
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アクロスティック・ムービー(折句)

2018-11-04 16:29:49 | 短歌/折句/あいうえお作文
創作の
根幹にある
風をあび
詩歌へ続く
この道を行く

「そこかしこ」


縁のある
5文字を持って
迷い子は
2駅越えて
旅人になる

「エゴマ豚」


風説の
翼をつけて
飛んでいく
メニューにはない
鮫を追いかけ

「フットメザ」


永遠の
折句にふれて
守りたい
今消えそうで
愛すべきもの

「エオマイア」

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部屋の明かり(アクロスティック)

2018-11-03 10:41:39 | アクロスティック・ライフ
平成生まれなんだって
山の鰻って聞いたことないかな
ノックアウト方式を勝ち抜いたの
雨粒を大葉で受けたってすごいね
家訓は覚えてきたかな
リンスを込めてバンジーを飛ぶ?

へらへら笑って
やりすごす
のり弁食べて
歩き出せ
かりかりしたら
理にかえれ

へいへいお兄さん
やーやーやー我こそは我なり
のー僕や 歩いて来たんかい
あんちゃんちゃんと食べてるかい
カレー食うかい カレーライス
理由なんてあるかい 生きなきゃ な

平坦な道なんてない
やなことばっかりあるもんだ
濃密な時間は割に
あっさりとすぎる
貸したお金はかえらない
利子って何でしょうね

へーそー優しいんだ
薬局の角で転んだところに
ノートン博士が現れて
アジフライ差し出したんだ
噛みきれないほどあったの
リソースが余ってたんだね

凹んでるなら
やりなおせ
ノートがあるなら
ありったけ
書いて書いて書きまくれ
離陸の時はもうすぐだ


 アクロスティック「部屋の明かり」
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十月の気まぐれ(折句)

2018-11-02 07:53:19 | 短歌/折句/あいうえお作文
闇へ向く
棋勢の中で
時を止め
受け付けられた
フォーの注文

「焼き豆腐」


終わりたい
終わりたくない
取り組みに
神を恨んで
蹴った座布団

「オオトカゲ」


朝冷えが
みそに広がる
十月が
矢倉をといて
雁木へ向かう

「あみじゃが」


雨粒を
大葉で受けた
かわせない
契約がまだ
水曜の中

「アオカケス」





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歩・オン・ザ・キング

2018-11-01 23:45:54 | アクロスティック・ライフ
アメダスよりも正確な読みで
ミーアキャットが監視についていた
陣形の乱れを突いて桂が跳ね出してきた
「夜想曲はまだかい」
角が戻ってくるまで決戦は急げない

「あみじゃが」


金矢倉の片隅で
ヒグラシが鳴いている節を
ラッパーたちが拾ってつないでいた
5時だというのでヒョウに注目していると
防御力はすっかり低下してしまったが
受け方はまだなくなったわけではない

「きんぴらゴボウ」


ありつくまでの3分間
シールを貼るのは面倒だから
蓋の上には銀や桂馬がのっている
ラーメンを待つ間というのは
いつも駒不足になってしまう

「アジフライ」
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