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昔はものも思はざりけり

2011-11-16 01:00:01 | 雑記

 

昔むかし、あるところに諏訪さんという弱い将棋指しが居ました。 その時代はクローズド振り飛車が全盛期で、振り飛車が指せない諏訪さんは、対振り飛車か相手が居飛車なら矢倉形で戦っていた。

先手の時は良いが、後手の時少し困った事態が起きていた。

上の図で、だいたい先手は▲4八銀と上がるのが当時の流行りで、あまり早く▲2五歩を突くと向飛車の選択肢を与えるから損だと言うのが、そこころの流れだったので、シメシメ△4二銀として矢倉形にすることが出来た。

これがまた都合が良くて、後手でありながら飛車先不突きの矢倉が出来て、先手の時の研究がそのまま使えて重宝していたが、ここで▲2五歩と突かれると振り飛車を指せない諏訪さんは、困ってシマウマ・・・・・。

     

振り飛車も指せる二刀流なら、▲2五桂は大歓迎かもしれませんが、△3三角を強要され居飛車の将棋にすると上の図のようになり、先手だけ飛車先を切る権利を与えてしまい、角交換の将棋になってしまう。

そこで、負け続ける弱い諏訪さんは考えた。 飛車先を切って来た瞬間を捉えて△3五歩と何やら怪しい歩を突いて「あなたの知らない世界」へ誘おうと・・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

▲2八飛△3三銀▲1五歩△3四銀と美しい銀立ち矢倉にすると見せかけて・・・・・・・。

△1五歩に▲3三金!

▲2二歩なら△同飛車▲同飛△同玉▲8二飛△4二銀として後手も桂・香を拾えるから、互角に戦えそう。

これで、むやみに▲2五歩は突いて来ないかも・・・・・・・(甘いか!!)

最大の効果は、思わぬ反撃を喰らった先手の心理的ダメージを誘う。(笑)

 

注:プロの実戦を資料としましたが、良い子はマネをしない方が良いかもしれません。

 

 

相イビの後の心に比ぶれば 昔はものも思はざりけり

 

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