今日は、都市ガスの技術の話。久しぶりに、ガスエネルギー新聞社主催の、
テクノシンポジウムへ出かけた。4件の発表と、8社のガスシステム関連の出展であった。ガスエネルギー新聞の連載で、名前が知られているせいか、何人もから声をかけられる。ありがたいことだ。お一人からは、新聞に載ってるご本人とお会いできてうれしい、と握手を求められた。
発表は、タブレット端末による巡回業務の効率化、省エネ診断ソフトの開発、お客様接点業務支援、最後は海外の自由化事例から見る今後重要となるIT投資 であった。途中退席したため、全部は聞けなかったが。
展示の方は、8社だが、そのうちオヤと気が付いたもの一つ紹介しよう。日立ソリューションズ㈱の時系列オプションを持つ4次元GISだ。GISとは、地理情報システムのことである。私は、昔このシステムの関係の仕事をしていたが、30年前にGISが初めて出てきたときに考えたことがある。GISは、通常の文字数値情報の情報システムに比べて、何が変わったか? 実は地図という次元が一つ追加されて、情報の使い勝手が、格段によくなった、ということだった。
あれから30年近く経って、今度は時間の概念が入ったGISが登場した。地理情報システムに時系列の機能がついている。演算速度が速くなっているから、確かに、時系列の表示が実現できるのはわかる。しかし、かつて30年前にGISが登場した時と同じで、出展した日立でも、ガスの業務にうまく使えるアプリケーションが、まだないようだ。
現在のガス業務の中で、4次元GISを使う仕事は、実はまだほとんどない。しかし、うまく使える仕事が発見・発明できたときは、爆発的に売れるシステムになるだろう。私の推定だが、ビッグデータを利用して、世の中の情報を取り込んでいくと、ガスの世界でもうまく4次元GISを使いこなすことができるかもしれない。新しい技術が出てきた、今後、これを活用できるのは誰か、という感想である。