![]() | 田原総一朗責任編集 それで、どうする! 日本経済 これが答えだ! (2時間でいまがわかる!) |
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中小企業診断士の一次試験科目には「経済学・経済政策」というのがある。他の科目とはかなり異質の科目である。この中にマクロ経済というのがあって、マネタリストや新古典派、ケイジアンなどの考え方が登場する。この本は新古典派の代表と言われる竹中平蔵氏とミスター円の榊原英資の対談。
文中、ケインズかハイエクかというくだりがある。ケインズとは言わずと知れた有効需要が所得や雇用など経済活動の水準を高める。従って好況不況に応じて政府が有効需要を調整するという方。そして世界恐慌時にはニューディル政策として不況を脱出した。ハイエクとは、小さな政府を主張して、サッチャー政権で国営企業の民営化やレーガンの政策などをやった新自由主義である。
新自由主義者といわれる竹中さんはこれに反論している。不況時には財政出動してケインズ政策を取るべき、そして不況から脱出すれば、公共事業は縮小すべきという。デフレ下の日本では公共事業は必要だが、国土強靭化法で10年で200兆円までは不要という。それぞれの状況下で施策は変わるという。もっともだ。
何だがこの話、三橋貴明さんの「デフレ時にはデフレ対策を、インフレ時にはインフレ対策を」、と言っているのとよく似てる。
そういえば、自民党は選挙公約に国土強靭化法を掲げている。安倍さんの政策は、前段は竹中さんと同じ、竹中さんは維新の会の経済政策の理論的背景、ということは、選挙の後は、自民党が過半数を取れなくても、維持の会との数の関係で、デフレ脱却の景気対策は間違いなくやるだろう。
ところで日曜のテレビで、野田総理は、公共事業は悪、政府が破綻してしまう。インフレなんかなんで必要なんだ。お年寄りが困るじゃないか、と経済学を全く知らない、噂通りの「経済の素人」であることを言っていたそうだ。ナマで観ていなかったので前後の話は分からないが。
今度の選挙、経済政策を巡って、ワクワクする。三橋さんの日本一アクセスの多いブログ、新世紀のビッグブラザーへが1日10万アクセスを超え、絶好調のようだ。面白くなるぞ!!