資格マニアの徒然草ブログ

目標としていた70歳で五百資格、2年前倒しで達成しました、これからはジャンルに関係なく、徒然なるままに書いていきます。

大事なものが欠けてるサイン盗み疑惑

2019年03月31日 | 診断士活動(実務従事他)

 私は高校野球はあまり得意分野ではない。しかし今日は感じたことを書く。先日の高校野球、星稜対習志野戦のことだ。習志野の選手がサイン盗みをしていて、試合後、星稜の監督が習志野の監督のところへ抗議に行ったことがネットニュースで流れた。星稜側から、試合中抗議を受けて、審判団が協議して、サイン盗みはやってないことになっていたそうだが、よほど頭に来たんだろう。星稜の監督も証拠はここにある、と言ってる。その翌日、星稜の監督は高野連に謝罪している。習志野側は不正はないということだろうか、動きはないようだ。この後も話は続くのか、一件落着かは今の時点では読めない。このブログを読んでいる方なら、おおよそご存知だろう。

 そしてYAHOOコメなどには何千件ものコメントが寄せられている。その反応は様々だが、実際はやってたんじゃないか、という意見が多い。サイン盗みが試合に与える影響などは、素人の私では分からないが、昔から行われていたそうで、日米高校野球でも米国の監督から不正を指摘された件だ。日本人としてはちょっとはずかしい。なんだか有耶無耶になりそうでスッキリしない。 

 私は、教育・人材育成やコンプライアンスを専門とするコンサルタントだ。その立場から今回の件、私ならこれからどうするかを考えてみた。

 まず、そもそも高校野球は何のためにあるかだ。プロ野球ならお客さんに観てもらって、入場料などを頂き、それを収入とする。都市対抗野球は、都市間の対抗と言っても、今は大手企業のブランド作りや維持が目的だ。そして高校野球は何だ? 高校の存在価値は「教育機関」だ。私学の場合、ブランド価値を高め、売上を拡大し利益を上げるのもあるが、第一は教育だ。従って高校で野球をやるのは「教育」の一環だ。まだ若い高校生の「人材育成」のためが第一だ。

 私が、コンサルタントとして、もしクライアントから助言を求められたら、次のようにアドバイスする。教育・人材育成の場に不正を持ち込まれたとしたら、これは放っておけない。積極的に疑惑を晴らすべきと。(ただし、監督が選手に不正を指示しているとしたらだいぶ話が違うため、これは除外)

 まず、監督が選手に問う。星稜の監督は証拠を持ってるそうだ。否定し続けて、明白な証拠が出たら、君らはもう終わりだよ! と選手に問いかけ、正直に言ったらと。そして選手が告白したら、それを持って、校長に進言する。最低限、学校として謝罪してくれと。できれば「出場辞退」、次の試合は不戦負け。ほんとはこれが一番いいが、不正のレベルにもよるだろうし、そこまでは、学校側も承知しないかもしれない。不正をやってないなら、出てきた証拠を堂々と否定すればよい。

 選手がかわいそう? そんなことはない。自分に降りかかった疑惑を自分で被るか、振り払うだけだ。聞けば、習志野高校には、かなりの意見が寄せられているそうだ。そりゃそうだろう。なんで教育の場で不正をするんだ、どんな教育してるんだ、という声が来るのは想像がつく。 

 仮にやってたとしたら、学校は世間に対して謝罪する。これで習志野高校の名誉やブランドはかなり守られる。やり方によってはブランドはかえって強化されるかもしれない。選手も過ちを自ら認めた高校生となり、傷は軽傷で済む。このままじゃ、この高校生達は一生、心の傷を負って過ごすことになってしまう。こちらのほうがよほどかわいそうだ。(あくまで不正をやっていたとすればという仮定の話ですよ)

 もう一つ、監督にも教育が必要だ。最近強豪校は、野球を職業とするプロ監督も多いそうだ。従って「教育」などは頭にないかもしれない。そんな監督には、高校の場合、「教育、人材育成」は「勝負」より優先することを、研修することだ。

 一般企業の先の読める経営者なら、先回りしてコンプライアンス対応はやるのだが、今回はどうかな。

 

コメント
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