学校の責任放棄

2006-12-02 21:39:06 | Weblog
最近、行きつけの美容師さんに聞いた話。

お嬢さんが来年中学校に入学するので、中学校の説明会に行った時、
校長先生の話の後、大手の塾の経営者(講師)が
「中学校からどこの高校を出て、大学はどこを目指して、どこに就職するか目標を持たないとダメ。わが塾では必ずお子さんを希望の高校に合格させる。初めが肝心」などと講演したそうです。

聴き終わって、司会の先生が
「とてもいいお話でしたね~」と言ったとか・・・。

その美容師さん曰く
「福田さんね、一緒に行っていた私学を受けて、公立とどっちにするか考え中のママは、こんな学校やめる と言っていたけど、私のように公立しかない子の母は、どうしたらいいの
いやになっちゃうよ。大体公立の学校が塾に入れって奨励するのなんか聞いたことない。意地でも入れたくないよね!これって学校がある意味が無いじゃん
せめて、いいおはなしでしたね~と言った先生には担任になって欲しくないと祈るほかないよ・・・ 」という

念のため、東村山市内の話しではない。

学校は今までは、「塾は必要ありませんよ」と言ってきたはず。なんでこうなったの
これには理由がある。

この間、阿部内閣が、やらせ公聴会も含めて進めてきた教育改革なる物が原因である。全国一斉学力テストで、子ども達の学力を測ろうとする計画が進められているのである。
東京でもすでに学力テストが行われ、わが市は成績が良かった、一番低かったのは〇〇市だ。などの噂が飛び交った。この噂で、一番傷ついたのは子どもたちであることはいうまでもない。
学校に序列がつけられ、ある県では学校の予算までその成績で決められると言う。こんなバカな教育改革の方向が見えているから、先の責任放棄の説明会が行われているのである。

学校の学力を上げるために、成績の振るわない子は当日休んでも良いという指導もされているらしい。休めと言われた子どもの人格は深く傷つけられる。これで、まっすぐに育てと言う方が無理というものである。

学校で行われるテストは、本来、子ども一人一人がどこまで理解できているか、今後どのように指導したらよいか、それを図るための物である。
ところが、今は、それが高校進学の内申書に響き、合格不合格の判定に、子どもェぉ叱咤激励する材料となっている。

私自身は、子どもたちの学力の向上に一番期待をかけ、そのための取り組みを一番求めている。
なぜなら、わが子も含め、子ども達には勉強を教えて貰う権利があるからだ。その権利の保障は、100点取れて初めて達成したと言えると、私は考える。
このようにいうと、福田さんは成績にこだわりすぎると言う人がいる。
私は、わが子だけが100点とって欲しいと考えているわけではない。全部の子どもにその保障が欲しい。子どもには100点取るまで、楽しく勉強を教えて貰いたいのである。
100点とは、もちろん点数自体をいっているのではない。理解できる力のことを言っている。

学力テストで、序列をつけ、地域間格差、学校格差、個人格差を明らかにすることに何の教育的意味があるのだろう。

美容師さんの話に、子どもたちのおかれた現状に心を痛め、母親同士、子育ての知恵の交換をしあい、負けないで、賢い子にしようね、と励ましあった数時間であった。

議会が始まりました

2006-12-01 00:56:58 | Weblog
今日(30日)から12月議会が始まりました。
12月議会は正式には第4回定例会と言います。議会の回数は1月から12月までの間で開かれた回数を言います。なので、3月議会が第1回定例会といいます。会計年度は4月から3月なのに、初めは変な気がしました。

さて今日は、市長が所信方針説明を行いました。東村山駅西口再開発問題では、住民投票の本請求が行われたこと、しかし、自分としては法律の基づいて進めるという意志の表明を行いました。

民意を大切の思う市長なら、一時事業を遅らせても、市民と十分に話し合い、それでも市民が納得しない時は、事業を見送るくらいの度量の広さが無いと、住民が主人公の自治体は実現できないな~と実感してしまいました。

議会初日は、高齢者の方々の医療制度の改悪を実施する議案が審議されました。
「後期高齢者医療保険制度」の広域連合の設立議案です。
これは、75歳以上の高齢者の医療保険制度を別立てにし、高齢者本人負担を大きく増やすものです。現役世代の負担を抑えるため・・・というのが口実ですが、

この「現役世代の負担増」云々に騙されてはいけないと思います。
たとえば、我が家では、86歳になる夫の母が遺族年金を受けています。そして、今は夫の健康保険に加入しています。それを今度は無理矢理別保険にして、年金からその保険料を天引きするのです。義母の負担も、同居している私たちの負担も決して減りません。

私の母は、妹の社会保険に加入し、子どものわずかな仕送りでやっと暮らしています。一人で、6人の子どもを育て、年金もろくに払えず免除制度を利用したために年金が少ないからです。
この母は、84歳ですから別保険になれば、生活は今よりもっとひどくなります。
これが、長年現役世代を育て、社会の貢献してきた人々に対する仕打ちです。

後期高齢者医療保険の問題は、よその家庭のことではありません。自分の親の暮らしがどうなるかと言う問題であり、その親を扶養する若い世代の問題でもあります。
年よりは金持ちだからもっとお金を負担させるべきだ・・・という言葉を、自分の親に引き比べて、「本当にそうだ、家の親はもっとお金を払うべきだ」という人がいるでしょうか
少なくとも私はいえません。

こんな議案に、自民党も、公明党も、民主も、ネットから離れた女性議員も賛成できるからふしぎですよね~

なくなった自民党の伊藤議員が生前、「友人が病院を追い出され、転々とさせられているナゼだ」と質問していたのを思い出しました。
自民党などが、高齢者の入院を減らそうと3ヶ月以上は同じ病院に入院できない制度を作ったためなのですが、自分もそれに賛成しただろうに~と思ったものです。
今回もその件になりそうな予感がするのは私だけでしょうか

親の世代が安心できてこそ、この世代も安心できる という報告でした。