きんちゃんのぷらっとドライブ&写真撮影

「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

安倍内閣の1年 危険ともろさ② 「脅威」利用 戦前回帰へ

2013-12-26 14:16:34 | 政治・社会問題について
安倍内閣の1年 危険ともろさ② 「脅威」利用 戦前回帰へ

「安倍首相はツイている。秘密保護法で批判が強まる中、中国が防空識別圏の設定を強行し、北朝鮮では張成沢(チャン・ソンテク)が処刑された。これで国民の『防衛』の意識がはたらき、支持率下落も最小限にとどまった」
自民党中堅議員の一人はこう語り、中国や北朝鮮との緊張激化を奇貨とし、秘密保護法強行の「反省」など脇に置いて、「戦争する国づくり」へ突き進む姿勢をにじませます。

「愛国心」を強要
実際、17日には安倍内閣は集団的自衛権の行使をにらんだ「積極的平和主義」を看板にアジア太平洋地域全域、地球規模で軍事的関与を強める「国家安全保障戦略」を決定。中国の台頭に軍事で対抗する姿勢を鮮明にするとともに、国民の内心に介入し「愛国心」を押し付ける姿勢まで示しました。同時に決定した新「防衛大綱」では陸海空3自衛隊を一体的かつ迅速に運用する「統合機動防衛力」を掲げ、武器輸出三原則の見直しを明記しました「海外で戦争する国づくり」をめざし、日本版NSC設置、秘密保護法と一体で憲法9条を破壊する暴走です。そこには、北東アジアの紛争を外交で解決しようとする姿勢はみじんもなく、中国や北朝鮮の動きを「戦争する国づくり」を合理化することに利用する姿しかありません。



閣議に臨む安倍晋三首相(中央)ら=17日午前、首相官邸

危険な時代錯誤
米紙ニューヨーク・タイムズ(16日付)の国際版社説は、「日本の危険な時代錯誤」と題して、次のように警告しています。
「安倍氏の狙いは『戦後体制からの脱却』である。日本の批判者たちは、安倍氏が1945年以前の状況を復活させようとしていると警告している。それは、時代錯誤的であり、同時に危険なビジョンである」
犯罪を実行しなくても、「相談」するだけで処罰し、人の意思や思想そのものを犯罪の対象とする「共謀罪」新設の動き、2030年代の「原発ゼロ」方針を捨て、原発を「基盤となる重要なベース電源」と位置づけるエネルギー基本計画案の了承など、安倍内閣の暴走はとどまるところを知りません。
雇用や社会保障の分野でも、労働者派遣法の大改悪や“保険あって介護なし”を極限にする介護保険の改悪などが目白押しです。
安倍・自民党政権の暴走の加速は、国民との矛盾をさらに激化させ、政権基盤を揺るがすことは避けられません。“保守”系作家で「昭和史」を研究し、戦前日本の軍部にも光を当ててきた保阪正康氏は「今の自民党は、保守政党じゃなくて右翼化した全体主義政党」(『週刊朝日』27日号)と評しています。(つづく)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2013年12月25日付掲載


中国が防空識別圏の設定や、北朝鮮の張成沢(チャン・ソンテク)が処刑などよくないことを利用して、「安倍さんはツイている」なんてどういう感覚なのでしょうか。
安倍さんの「積極的平和主義」は、憲法が掲げている「平和を希求する」ことでは決してなく、集団的自衛権を求めるものです。
「平和」って言葉にだまされてはいけません。