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「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

配達員切りヤマト 「就職支援」の実態① パソナ社員がお説教

2023-11-29 07:11:54 | 働く権利・賃金・雇用問題について
配達員切りヤマト 「就職支援」の実態① パソナ社員がお説教
宅配大手のヤマト運輸が「クロネコDM便」の配達業務を委託してきた個人事業主との契約を2024年1月31日に打ち切ろうとしている問題で、同社が個人事業主に提供し始めた再就職「支援サイト」の実態が判明しました。支援サイトを利用してみた69歳の配達員は「結局、高齢者は切り捨てるということだ」と憤っています。
(杉本恒如)

日本郵便への業務移管 ヤマトグループと日本郵政グループは6月19日に両社の協業に関する基本合意を発表。ヤマト運輸の「クロネコDM便」(カタログ・チラシの投函サービス)と「ネコポス」(薄型荷物の投函サービス)の集荷を除く業務を日本郵便に移管する計画を示しました。ヤマト運輸は本紙の取材に対し、両サービスの業務移管で契約を打ち切る予定の個人事業主は全国で「約3万人」にのぼると回答。その後、人数を「精査した」として、10月31日の発表文で「約2万5千人」に訂正しました。

ヤマト運輸は10月31日に「投函(とうかん)サービスの業務移管に伴う当社の対応について」という文書を発表。日本郵便への業務移管に伴って契約を打ち切る予定の個人事業主は全国で約2万5千人にのぼることを明らかにした上で、10月10日に支援サイトを立ち上げ、5万件を超す求人情報を個人事業主に提供していると説明しました。支援サイトを作成したのはヤマトホールディングス傘下の人材派遣会社ヤマト・スタッフ・サプライです。



ヤマト運輸の再就職「支援サイト」に添付された人材派遣会社パソナ作成の“お説教動画”

独力で開けない
「クロネコDM便」配達員の多くは高齢者です。69歳の配達員はパソコンを持っておらず、独力では支援サイトを開けませんでした。知人の援助で閲覧したところ、人材派遣会社パソナ作成の動画が数多く添付されていました。動画は「再就職活動の心構え」や「応募書類の送り方」「面接の基本」について、パソナ社員が「待ちの姿勢で考えていてはなかなかご縁には至りません」などと説教を垂れるものでした。

高圧的に迫って
支援サイトに掲載された求人情報の大半を提供しているのは日本郵便でした。69歳の配達員が居住地近辺の日本郵便の求人先に連絡をとってみると、こういわれました。
「当社の定年は65歳です。応募はできますが、半年契約となります。半年後に契約がどうなるかはわかりません」
配達員は「とても応募する気になれない」と語ります。
「ヤマト運輸はパソナの口を借りて自己責任で職を探せと高圧的に迫り、日本郵便はもし採用しても半年後には雇い止めにするということだ。こんなものが『支援』なのか。ヤマト運輸も日本郵便も人をばかにしている」
(つづく)(2回連載です)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2023年11月28日付掲載


「クロネコDM便」配達員の多くは高齢者です。69歳の配達員はパソコンを持っておらず、独力では支援サイトを開けませんでした。知人の援助で閲覧したところ、人材派遣会社パソナ作成の動画が数多く添付されていました。動画は「再就職活動の心構え」や「応募書類の送り方」「面接の基本」について、パソナ社員が「待ちの姿勢で考えていてはなかなかご縁には至りません」などと説教を垂れるもの。
「ヤマト運輸はパソナの口を借りて自己責任で職を探せと高圧的に迫り、日本郵便はもし採用しても半年後には雇い止めにするということだ。こんなものが『支援』なのか。ヤマト運輸も日本郵便も人をばかにしている」と。

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