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「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

キーワードで見る資本論⑤ 「第22章 剰余価値の資本への転化」 生産のための生産

2020-05-08 09:04:01 | 働く権利・賃金・雇用問題について
キーワードで見る資本論⑤ 「第22章 剰余価値の資本への転化」 生産のための生産
マルクスは言います。
「価値増殖の狂信者として、彼(資本家)は容赦なく人類を強制して、生産のために生産させ、したがって社会的生産諸力を発展させ、そしてまた、各個人の完全で自由な発展を基本原理とするより高度な社会形態の唯一の現実的土台となりうる物質的生産諸条件を創造させる」(新版④1030ページ)
資本主義は、労働者階級から剰余価値を搾取することによって成り立っています。同時に、資本家は競争によって強制され、絶えず資本を拡大させなければならないという衝動をかき立てられ、最大の利潤をくみ上げるために、必要を満たすためではなく「生産のための生産」に突き進み、それによって未曽有の生産力の発展を遂げます。この巨大な生産力が、未来社会の現実的土台となる物質的条件をつくり出すというのです。




各個人の自由な発展を基本原理とする高度な社会形態とは、社会主義・共産主義社会のことです。マルクス、エンゲルスは、資本主義を乗り越える社会主義革命は、こうした条件を持つ発達した資本主義国で起きると考えていました。
高度な生産力の発展は資本主義の歴史的役割の一つです。日本共産党の改定綱領は資本主義から未来社会にひきつぐべき五つの要素をあげて、「高度な生産力」とともに、「経済を社会的に規制・管理するしくみ」「国民の生活と権利を守るルール」「自由と民主主義」、そして「人間の豊かな個性」を明らかにしました。
旧ソ連崩壊は直接にはスターリンら指導部の誤りの結果ですが、背景には資本主義の発展が遅れた国からの出発という歴史的制約がありました。
中国にも同様の背景が見られます。日本のような発達した資本主義国での社会変革は巨大な歴史的意義を持っています。
(文)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2020年5月4日付掲載


資本家は、生産過程で生み出した剰余価値を、資本として蓄積、新たな生産力を拡大していきます。
そこには、過剰生産という浪費が生まれます。
それとともに、未来社会を支える物質的土台をつくりだしているのです。

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