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「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

なんだっけ? 「人新世」の基準候補って?

2023-08-07 07:03:26 | 科学だいすき
なんだっけ? 「人新世」の基準候補って?

 カナダの湖が「人新世」の基準候補になった?
 人新世(じんしんせい・ひとしんせい、アントロポセン)は、現在検討中の地質学上の新たな区分です。「人類の時代」の意味で、ノーベル化学賞受賞者のパウル・クルッツェン博士らが2000年に提唱しました。人類の活動が地球全体の環境に影響を及ぼし地質にもその痕跡が残る現代を、約46億年の地球史に位置づけるものです。それぞれの地質時代の境界や代表的な地層を観察・研究しやすい場所が、世界でーカ所「国際標準模式地」に認定されます。その候補地として選定されたのが、カナダ・オンタリオ州にあるクロフォード湖です。



クロフォード湖の底から採取された1年毎の堆積物試料 ©英サウサンプトン大学

 この湖が基準にふさわしい理由とは?
 人新世を特徴づける指標には、核実験による放射性物質、化石燃料由来のすす、鉛などの重金属、プラスチックの破片などがあげられます。国際地質科学連合(IUGS)の作業部会で、模式地の候補として別府湾を含む世界の12カ所が検討されてきましたが、今回、最終的に絞り込まれたのがクロフォード湖です。面積2・4ヘクタール、深さは最大24メートル。毎年、水温が上がる夏に方解石の結晶が湖底に沈殿するため、堆積層に1年ごとのしま模様(年縞)ができます。どんな事象が何年に起こったのか正確に記録されます。プルトニウムの痕跡も残っていました。
 正式決定はいつ?
 作業部会は、人新世の始まりの年、その最初の時代の名称(○○期)などを提案する予定。3段階の審査を経て、来年にも最終決定する見通しです。
(2023・7・31)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2023年7月31日付掲載


人新世(じんしんせい・ひとしんせい、アントロポセン)は、現在検討中の地質学上の新たな区分。「人類の時代」の意味で、ノーベル化学賞受賞者のパウル・クルッツェン博士らが2000年に提唱。
人類の活動が地球全体の環境に影響を及ぼし地質にもその痕跡が残る現代を、約46億年の地球史に位置づけるもの。
人新世を特徴づける指標には、核実験による放射性物質、化石燃料由来のすす、鉛などの重金属、プラスチックの破片などか。

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