キーワードで見る資本論③ 「第8章 労働日」から 「社会的バリケード」を奪取
マルクスは「第8章弓労働日」の最後で、労働者を苦しめる資本家の攻撃に対して、「労働者たちは結集し、階級として一つの国法を、…強力な社会的バリケードを、奪取しなければならない」(新版②532ページ)と書きました。
なんのための「社会的バリケード」か。マルクスは、労働者たちが資本との“自由意思”による契約によって、「自分たちとその同族とを売って死と奴隷状態とにおとしいれることを彼らみずから阻止する」ため、とのべます。「労働日」(1日の労働時間)を規制する強力で実効性ある法律を労働者が団結して勝ち取らなければ、奴隷状態に陥るしかないというのです。
「社会的バリケード」の訳語は、2019年9月から刊行が始まった新版『資本論』で初めて使われました。この訳語を最初に提起した不破哲三・党社会科学研究所所長は、従来の「社会的防止手段」などでは、「階級闘争によってかち取られ、労働者階級の生命と生活を守る『社会的ルール』づくりという10時聞労働法の意義や役割がうまく表現されていない」(『古典教室』第1巻)と指摘していました。
1日15時間、12時間などの労働時間がまかりとおる中で、1850年のイギリスで、世界で初めて「10時間労働法」が勝ち取られました。マルクスは「半世紀にわたる内乱」、大闘争の結果と特徴づけています。
『資本論』の「第13章 機械と大工業」では、「工場立法の一般化」、工場法が産業界全体に広がることで資本主義的大工業が発達し、それが同時に階級としての労働者と「資本の支配に対する」労働者のたたかいを発展させるとして、「新しい社会の形成要素と古い社会の変革契機とを成熟させる」(新版③877ページ)とのべています。
「10時間労働法」に始まる「社会的ルール」は、現在までの170年間に大きな発展をとげました。日本共産党が「国民の生活と権利を守る『ルールある経済社会』をつくる」(党綱領)という目標を掲げ、あらゆる面で「社会的なルール」を実現する運動にとりくんでいる意味がそこにあります。(浜)
「しんぶん赤旗」日刊紙 2020年4月15日付掲載
資本論(3) posted by (C)きんちゃん
不破さんが言った「社会的バリケード」。
その言葉は、「レ・ミゼラブル」でも描かれているフランス革命に発するといいます。その時代には、労働者たちがパリの街角に物理的にバリケードを作って資本家や王家に対抗しました。
マルクスの時代から170年。「ルールある経済社会」をつくる闘いは次元をこえて発展していきます。
マルクスは「第8章弓労働日」の最後で、労働者を苦しめる資本家の攻撃に対して、「労働者たちは結集し、階級として一つの国法を、…強力な社会的バリケードを、奪取しなければならない」(新版②532ページ)と書きました。
なんのための「社会的バリケード」か。マルクスは、労働者たちが資本との“自由意思”による契約によって、「自分たちとその同族とを売って死と奴隷状態とにおとしいれることを彼らみずから阻止する」ため、とのべます。「労働日」(1日の労働時間)を規制する強力で実効性ある法律を労働者が団結して勝ち取らなければ、奴隷状態に陥るしかないというのです。
「社会的バリケード」の訳語は、2019年9月から刊行が始まった新版『資本論』で初めて使われました。この訳語を最初に提起した不破哲三・党社会科学研究所所長は、従来の「社会的防止手段」などでは、「階級闘争によってかち取られ、労働者階級の生命と生活を守る『社会的ルール』づくりという10時聞労働法の意義や役割がうまく表現されていない」(『古典教室』第1巻)と指摘していました。
1日15時間、12時間などの労働時間がまかりとおる中で、1850年のイギリスで、世界で初めて「10時間労働法」が勝ち取られました。マルクスは「半世紀にわたる内乱」、大闘争の結果と特徴づけています。
『資本論』の「第13章 機械と大工業」では、「工場立法の一般化」、工場法が産業界全体に広がることで資本主義的大工業が発達し、それが同時に階級としての労働者と「資本の支配に対する」労働者のたたかいを発展させるとして、「新しい社会の形成要素と古い社会の変革契機とを成熟させる」(新版③877ページ)とのべています。
「10時間労働法」に始まる「社会的ルール」は、現在までの170年間に大きな発展をとげました。日本共産党が「国民の生活と権利を守る『ルールある経済社会』をつくる」(党綱領)という目標を掲げ、あらゆる面で「社会的なルール」を実現する運動にとりくんでいる意味がそこにあります。(浜)
「しんぶん赤旗」日刊紙 2020年4月15日付掲載
資本論(3) posted by (C)きんちゃん
不破さんが言った「社会的バリケード」。
その言葉は、「レ・ミゼラブル」でも描かれているフランス革命に発するといいます。その時代には、労働者たちがパリの街角に物理的にバリケードを作って資本家や王家に対抗しました。
マルクスの時代から170年。「ルールある経済社会」をつくる闘いは次元をこえて発展していきます。
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