#通常国会150日の軌跡⑥ 新自由主義決別へ深化
コロナ禍と向き合い、政治のあり方が問われた第201国会。国民に危機克服の展望を語れない安倍政権に対し、野党各党が語り始めた「ポストコロナ」の社会像が、新自由主義からの決別を示す方向で響き合っています。
#社会の脆弱
「ポストコロナを展望して自己責任でなく、人々が支え合う社会をめざし、豊かなビジョンをつくりたい」(日本共産党・志位和夫委員長、5月28日のインターネット番組)、「自己責任から抜け出し、人々が支え合い、適切な再配分を行う社会と政治のあり方が必要」(立憲民主党・枝野幸男代表、同)、「グローバリズム、東京一極集中、富の偏在の見直しが必要だ」(国民民主党・玉木雄一郎代表、10日の衆院予算委)。各党の党首が見据える方向は重なりあいます。効率優先の掛け声のもと、医療・社会保障を削減し、非正規雇用の拡大を推し進める政治と社会の脆弱(ぜいじゃく)さが現れた結果です。
201国会の150日を通して、日本共産党と、立憲民主党、国民民主党などの野党共闘は鍛え上げられ、一層深化しました。
2月13日の衆院本会議で安倍晋三首相が放った「(共産党の)暴力革命の方針に変更はない」との中傷に対する野党の対応は、共闘の深化を物語りました。
首相のデマ答弁に対し、志位委員長はすぐさま、党の正規の方針として「暴力革命の方針」をとったことはなく、首相の答弁がはるか以前の論戦で全面的に破綻したものであると反論しました。
デマ答弁翌日の野党国対委員長連絡会。首相のデマ答弁を、「いわれのない誹謗(ひぼう)中傷だ」と訴えた日本共産党の穀田恵二国対委員長に、立憲民主党の安住淳国対委員長は「(首相の)発言は極めて不適当だ。われわれも共産党と同じ認識だ」と応じ、国民民主党の原口一博国対委員長も「公党を何の根拠もなく誹謗中傷するなど、壊れている」と憤りました。そして安住氏は、自民党に抗議に向かう穀田氏に、自ら同行を申し出たのでした。
穀田氏はこの時を、「首相のデマ攻撃を民主主義の破壊ととらえ、野党が共同で対処することができた。気持ちのいい共闘だった」と振り返りました。
野党国対委員長連絡会。左から5人目は穀田氏=2月14日、国会内
#首相と対峙
共闘は、9条改憲に執念を燃やす安倍首相と対峙(たいじ)し、憲法審査会を自由討論1回のみにとどめ、自民党改憲案の提示を5国会連続で見送らせた点でも、その力が発揮されました。
コロナ禍に対する対処では、野党は連日、政調間の協議を重ね、対策を練り上げていきました。これが、政府・与野党連絡協議会を通して政府の政策に取り込まれていきました。
新型コロナウイルス感染症の拡大は、国民一人ひとりがよって立つ社会のもろさ、日本の政治の貧困さを“見える化”しました。
「こんな社会でいいのか」「その声に応えられるのは誰か」―。その厳しい目線は野党にも向けられています。
201国会は安倍政権の“1強”状態のかげりを浮き彫りにしました。野党が示す政権構想が、今ほど待たれているときはありません。(おわり)(この連載は、国会取材団が担当しました)
「しんぶん赤旗」日刊紙 2020年6月27日付掲載
自民党の共産党への旧態依然の反共攻撃は通用しない時代になった。自民党に抗議に行く共産党のこくたさんに立憲民主党の安住さんが同行するって良い話しじゃないですか。
自民党改憲案の提示を5国会連続で見送らせたことも大きいですね。
コロナ禍と向き合い、政治のあり方が問われた第201国会。国民に危機克服の展望を語れない安倍政権に対し、野党各党が語り始めた「ポストコロナ」の社会像が、新自由主義からの決別を示す方向で響き合っています。
#社会の脆弱
「ポストコロナを展望して自己責任でなく、人々が支え合う社会をめざし、豊かなビジョンをつくりたい」(日本共産党・志位和夫委員長、5月28日のインターネット番組)、「自己責任から抜け出し、人々が支え合い、適切な再配分を行う社会と政治のあり方が必要」(立憲民主党・枝野幸男代表、同)、「グローバリズム、東京一極集中、富の偏在の見直しが必要だ」(国民民主党・玉木雄一郎代表、10日の衆院予算委)。各党の党首が見据える方向は重なりあいます。効率優先の掛け声のもと、医療・社会保障を削減し、非正規雇用の拡大を推し進める政治と社会の脆弱(ぜいじゃく)さが現れた結果です。
201国会の150日を通して、日本共産党と、立憲民主党、国民民主党などの野党共闘は鍛え上げられ、一層深化しました。
2月13日の衆院本会議で安倍晋三首相が放った「(共産党の)暴力革命の方針に変更はない」との中傷に対する野党の対応は、共闘の深化を物語りました。
首相のデマ答弁に対し、志位委員長はすぐさま、党の正規の方針として「暴力革命の方針」をとったことはなく、首相の答弁がはるか以前の論戦で全面的に破綻したものであると反論しました。
デマ答弁翌日の野党国対委員長連絡会。首相のデマ答弁を、「いわれのない誹謗(ひぼう)中傷だ」と訴えた日本共産党の穀田恵二国対委員長に、立憲民主党の安住淳国対委員長は「(首相の)発言は極めて不適当だ。われわれも共産党と同じ認識だ」と応じ、国民民主党の原口一博国対委員長も「公党を何の根拠もなく誹謗中傷するなど、壊れている」と憤りました。そして安住氏は、自民党に抗議に向かう穀田氏に、自ら同行を申し出たのでした。
穀田氏はこの時を、「首相のデマ攻撃を民主主義の破壊ととらえ、野党が共同で対処することができた。気持ちのいい共闘だった」と振り返りました。
野党国対委員長連絡会。左から5人目は穀田氏=2月14日、国会内
#首相と対峙
共闘は、9条改憲に執念を燃やす安倍首相と対峙(たいじ)し、憲法審査会を自由討論1回のみにとどめ、自民党改憲案の提示を5国会連続で見送らせた点でも、その力が発揮されました。
コロナ禍に対する対処では、野党は連日、政調間の協議を重ね、対策を練り上げていきました。これが、政府・与野党連絡協議会を通して政府の政策に取り込まれていきました。
新型コロナウイルス感染症の拡大は、国民一人ひとりがよって立つ社会のもろさ、日本の政治の貧困さを“見える化”しました。
「こんな社会でいいのか」「その声に応えられるのは誰か」―。その厳しい目線は野党にも向けられています。
201国会は安倍政権の“1強”状態のかげりを浮き彫りにしました。野党が示す政権構想が、今ほど待たれているときはありません。(おわり)(この連載は、国会取材団が担当しました)
「しんぶん赤旗」日刊紙 2020年6月27日付掲載
自民党の共産党への旧態依然の反共攻撃は通用しない時代になった。自民党に抗議に行く共産党のこくたさんに立憲民主党の安住さんが同行するって良い話しじゃないですか。
自民党改憲案の提示を5国会連続で見送らせたことも大きいですね。
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