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「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

トルコに逃れたウクライナ母子② 何があっても子ども守る

2022-04-09 07:09:55 | 国際政治
トルコに逃れたウクライナ母子② 何があっても子ども守る

トルコの首都アンカラにあるウクライナ人協会では、難民の子どもにトルコ語の教育支援も行っています。ウクライナの首都キーウ(キエフ)から避難してきたイリーナ・ロゾバさん(32)は、寂しい表情で「娘はいつもひとりぼっちなんです」と言いました。

言葉の壁
ある日、イリーナさんは8歳の娘と公園に行くと、大勢の子どもがいました。しかし娘はトルコ語を話せないため、ほかの子どもと一緒に遊ぶことができませんでした。
イリーナさんは「ウクライナ人協会は、娘が孤立を感じないよう助けてくれています」と話しました。
同協会会長のユリア・ブレツカさんはトルコ社会とコミュニケーションをとれるようにする支援も重要だと指摘します。協会は、おとなを対象にしたトルコ語の教育支援も行っています。
キーウから8歳の息子と2人で避難したバーバラさん(33)は、鉄道の技師として10年以上働いていました。バーバラさんはトルコ語が話せません。アンカラでトルコ人とのコミュニケーションに困難を抱え、仕事をみつけられずにいると言います。
「トルコに逃れることができたけど、何も持ってこられませんでした。息子のおもちゃさえありません」



クライナ人協会の事務所で管理されている難民への支援物資=4月1日、アンカラ


イリーナ・ロゾバさん

全て困難
バーバラさんはキーウでロシア軍の空爆を逃れるため、地域の住民に頼んで地下室に身を潜めていた時のことを話してくれました。
「わずかな食料と水しかない状況で、息子を7日間も地下室の床で寝かせなくてはなりませんでした。彼にこんな思いは二度とさせたくありません」
バーバラさんの涙は止まりませんでした。
「ロシアは私たちの未来を壊し、全てを困難にしました。私たちは経済的に苦しい状況ですが、息子と一緒にトルコで生き残らなくてはなりません。子どもは何があっても守りたい。そのためには仕事が必要です」
ユリアさんは「難民には安心して住める場所の確保、社会保険を含む法的地位の確立など多くの援助が必要です。しかし何より重要な支援は、ウクライナの人びとが母国に戻れるよう、ロシアの侵略をやめさせることです」と強調しました。
(アンカラ=秋山豊 写真も)(おわり)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2022年4月7日付掲載


言葉の壁。ある日、イリーナさんは8歳の娘と公園に行くと、大勢の子どもが。しかし娘はトルコ語を話せないため、ほかの子どもと一緒に遊ぶことができませんでした。
バーバラさんはトルコ語が話せません。アンカラでトルコ人とのコミュニケーションに困難を抱え、仕事をみつけられずにいる。
私たちは経済的に苦しい状況ですが、息子と一緒にトルコで生き残らなくてはなりません。子どもは何があっても守りたい。そのためには仕事が必要。
何より重要な支援は、ウクライナの人びとが母国に戻れるよう、ロシアの侵略をやめさせること。
ロシアの侵略は未来がない。ウクライナに平和を。


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