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「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

徹底追及 統一協会 信者2世編① 親帰らず空腹に耐えかね

2022-09-05 07:08:20 | 政治・社会問題について
徹底追及 統一協会 信者2世編① 親帰らず空腹に耐えかね

数十年前の関東の一角にある統一協会(世界平和統一家庭連合)の施設―。アパートと一軒家を合わせた建物に若い女性ら数十人が共同生活を送っていました。食堂には共用の大きな冷蔵庫。食べ物すべてに、住人の名前が記されていました。
Aさん(40代)は、幼いころ、家族と一緒にこの施設で暮らしていました。両親は集団結婚した信者。統一協会内では「祝福2世」と呼ばれ「神の子」扱いでした。

本でたたく
「地上に天国をつくる」。そういって親が何日も帰ってこないことが、頻繁にありました。
食事の用意もなく、お金ももらえなかったAさん。空腹に耐えられず、冷蔵庫にある他人のヨーグルトを食べてしまいました。
それが見つかると「神の子が盗みを働いた」とおとなたちは、まるでこの世の終わりのようにAさんを糾弾しました。母親はAさんをピアノの教本やベルトで打ちのめしました。
「『出ていけ』と言われたり、食事を抜かれたりすることは日常茶飯事でした」
親がいない時に熱が出ると、だれが医療費を立て替えるかで、おとなたちはもめました。「協会に献金をしているため、みんな貧しかったです。布団に寝ている私の横で、そんな話を聞くのがつらかったです」
ある日突然、おとなたちが健康用品に凝り出すことも。「光合成をするから風呂の湯を替えなくてもよいという藻」で、1年以上替えませんでした。お湯は、だんだんとろみがかかり、下水道のようなにおいはシャワーを浴びてもなかなか落ちませんでした。脱衣所の窓から異臭が漂い、近所からは怪しまれ、学校では「くさい」といじめられました。
施設を出て、家族だけで暮らすようになってからも、親がいきなりいなくなることがありました。親が料理をする姿を見たことがなかったAさん。炊飯器の使い方がわかるはずもなく、きょうだい2人でコロッケ一つを割って食べたこともありました。



清平修錬院で行われた集団結婚式。集団結婚の夫妻の子どもは「祝福2世」と呼ばれます(Aさん提供)

首筋に包丁
漫画の禁止や朝5時の礼拝を強いられることに対し、Aさんが「もうやだ」と訴えたことがあります。母親は、「そんな態度なら母さんは霊界へ行く(死ぬ)」と自身の首筋に包丁を押し当てました。
母親から包丁を突き付けられたことも。友人と恋愛について話していたり、初恋がつづられた日記が見つかったりすると、親が「ここで死ぬか、男と堕落して地獄に行くか選べ」と激高しました。
そのたびに、Aさんは「許して、二度とこんなことを考えないようにするから」と謝りました。自分の感情を殺すうちに、何がしたいか、どう生きたいかが分からなくなり無気力になっていったといいます。
Aさんは言います。「命を盾にした脅しが幼稚園の時からずっとありました。統一協会では、子どもの行動次第で『信仰が無駄になる』と常に脅されるからです。家族で進路や恋愛の話がまともにできません。教義により、家庭をまるごと支配されます」
(つづく)(統一協会取材班)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2022年9月3日付掲載


「地上に天国をつくる」。そういって親が何日も帰ってこないことが、頻繁に。
食事の用意もなく、お金ももらえなかったAさん。空腹に耐えられず、冷蔵庫にある他人のヨーグルトを食べてしまいました。
それが見つかると「神の子が盗みを働いた」とおとなたちは、まるでこの世の終わりのようにAさんを糾弾しました。母親はAさんをピアノの教本やベルトで打ちのめしました。
友人と恋愛について話していたり、初恋がつづられた日記が見つかったりすると、親が「ここで死ぬか、男と堕落して地獄に行くか選べ」と激高。
統一協会により家族まるごと支配され、普通に進路や恋愛を語り合うことができない世界。

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