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「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

女性差別撤廃委 日本報告審議 ジェンダー平等へ③ 所得税法56条廃止を

2024-10-16 07:17:14 | 政治・社会問題について
女性差別撤廃委 日本報告審議 ジェンダー平等へ③ 所得税法56条廃止を

全商連婦人部協議会事務局長 土井淳子さん


全婦協は、遠山京子さん=愛知県婦協、賃貸=と私が代表してジュネーブに行きます。

働いた分認めて
前回の女性差別撤廃委員会の総括所見で、日本政府に「所得税法の見直し」が勧告されました。
大部分を女性が占める家族従業者の働き分を認めない所得税法56条が、女性の経済的自立を事実上妨げていることに懸念を示しました。しかし日本政府はこの8年間、勧告を正面から受け止めず、家族従業者が不利益を被っている状況は変わっていません。
私たちは所得税法56条をはじめ、前回の勧告を受けて日本国内の女性が実態を伝え、差別を是正する機会として直接訴え、審議を傍聴します。
前回、全婦協代表として参加した塚田豊子会長は「中小業者の家族従業者が働いた分が報酬として認められるのはあまりにも当然です。女性差別撤廃委の委員らは、認められないこと自体理解できないという様子でした」と話します。欧州では中小業者や家族経営が大事にされています。
業者婦人は、日本の女性の人権が国際基準から遅れていることにずっと声をあげ続けています。遠山さんを派遣する愛知県婦協では、女性差別撤廃条約などの学習会を継続的に開きました。遠山さんも、塚田さんの報告書を読み「機会があれば自分も行って、声を伝えたいと思っていた」と語っています。

所得税法56条
「事業主の配偶者とその親族が事業に従事したとき、対価の支払いは必要経費に算入しない」として、商店や農家などの自営業に欠かせない家族従業者の働き分(自家労賃)を経費として認めない規定。

集まった渡航費
全婦協は今年1月の常任幹事会で代表を送ることを決め、エコバッグの物販カンパで渡航費用を捻出しようと取り組みました。確定申告期の班会で「所得税法56条廃止の運動をさらに盛り上げるためには審議の場に全婦協の代表を送り出すことが大事だ」と意義を語り、一気に普及しました。目標を上回る2人を派遣できるカンパが集まりました。
物販カンパとともに自治体の56条廃止意見書の採択運動に力を入れています。56条廃止へ法律を変えるためには国会での審議が必要です。現在572自治体で意見書が採択されています。10月の審議までに一つでも増やそうと運動しています。
熊本県では過去2回否決された県議会に請願しました。結果は否決でしたが、粘り強く取り組んでいます。沖縄県では自治体過半数である22自治体の採択まであと2自治体に迫るもと、採択していない地方議員向けに学習会を開きました。9月議会に一斉に請願をかけています。徳島県では女性差別撤廃条約選択議定書の速やかな批准を求める自治体意見書の採択も広がっています。
選択議定書未批准と所得税法56条があることは、女性差別の点で根っこは同じです。実態を告発し、女性の共同を広げるために婦団連、日本女性差別撤廃条約NGOネツトワーク(JNNC)に結集し、力を合わせます。(大串昌義)(つづく)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2024年10月13日付掲載


前回の女性差別撤廃委員会の総括所見で、日本政府に「所得税法の見直し」が勧告。
大部分を女性が占める家族従業者の働き分を認めない所得税法56条が、女性の経済的自立を事実上妨げていることに懸念を。しかし日本政府はこの8年間、勧告を正面から受け止めず、家族従業者が不利益を被っている状況は変わっていません。
物販カンパとともに自治体の56条廃止意見書の採択運動に力を。56条廃止へ法律を変えるためには国会での審議が必要。現在572自治体で意見書が採択。10月の審議までに一つでも増やそうと運動しています。

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