沖縄人民党合流50年⑧ 不屈のたたかい継ぐ
沖縄人民党のたたかいがつくってきたものをどう引き継いでいくかー。連載の終わりに日本共産党の若手地方議員で、県議のしまぶく恵祐さん(37)、読谷(よみたん)村議の城間真弓さん(45)、豊見城(とみぐすく)市議の新垣龍治さん(46)に語ってもらいました。
沖縄県議・しまぶく恵祐さん
読谷村議・城間真弓さん
豊晃城市議・新垣龍治さん
保守・革新超え
―もともと沖縄人民党にどんなイメージを持っていましたか。
しまぶく 人民党の存在はもちろん知っていたし、祖国復帰運動などで瀬長亀次郎さんがリーダーだったことは聞いていました。父方の祖父は、自民党議員の後援会長をやるぐらい保守の人だったそうですが、「亀次郎さんは本当に沖縄のことを考えている人だよ」と、生前語っていたと父から聞きました。
城間 読谷にも亀次郎さんが来たとき、人民党と思われたくない人もみんな離れた場所で演説を聞きに行っていたという話を家族から聞きました。亀次郎党を勝手につくりたい、私も読谷のかめさんと呼ばれたいなと思っていたぐらい。(笑)
新垣 共産党に入党したあと学習などで功績などを聞いて、やっぱりすごいことをした人なんだなと。数年前に公開されたドキュメンタリー映画は反響があり、年上の先輩たちで自民党寄りの人でも「亀次郎すごいね」と言っていましたね。
―人民党のここがすごいと思うところは。
しまぶく 「沖縄70万の人民が声をそろえて叫んだならば、太平洋の荒波を超えてワシントン政府まで動かすことができます」という亀次郎さんの演説があるように、県民を奮い立たせる、そこがすごかったんだと思いますね。同時に亀次郎さん一人で物事を決めていないんだよということを古堅実吉さん(共産党元衆院議員)から教わりました。
立法院議員が米国に宣誓させられる中で、亀次郎さんが一人だけ拒否したことが象徴的に取り上げられますけど。
これは人民党の常任中央委員会で議論し、拒否すると決めたことが『沖縄人民党の歴史』にも書いてある。
新垣 私も古堅実吉さんが、人民党あっての亀次郎を強調していたことを覚えています。党で議論した方針の中で動いた亀次郎さんがすごいと思います。
城間 辺野古新基地建設反対の保守も革新も超えたたたかいって、そのルーツは亀次郎さんたちがあの時代、不屈に頑張って体現したものにあるんじゃないか。県民を奮い立たせるということでは、一人ひとりが政治を変える力を持っているという原点を亀次郎さんのたたかいの中から感じました。
主体的に楽しく
―人民党のたたかいから引き継がれるものを、どう生かしていったらと考えますか。
新垣 1995年の少女暴行事件の抗議集会に8万5千人が集まり、米軍普天間基地の返還の動きにつながっていきました。大切なのはあきらめないこと。課題は、基地にあまり抵抗がない若い世代にどう伝えていくか。SNSもどんどん活用していかなければと思います。
城間 若い人たちは基地問題で争っている構造をすごく嫌がるので、入り口を変えていく。いま学費が高いよね、物価や食費もガソリンも高いよねと。非正規雇用の問題、どこを切り取ってもみんな苦しいのに政府は辺野古や戦争のために予算を使おうとしている。どれだけ若い世代の困っている声を聞き、発信して力に変えていけるかどうかだと思う。
しまぶく 日本民主青年同盟のパンフで日本と他国の大学の入学金の比較があって、日本では100万円近く取られるけどフランスでは2万7千円。学生たちはびっくりして、大軍拡をやろうとしていると話すと、「おかしいですね」となります。
みんなが立ち上がって不可能と言われた復帰を実現した県民のDNAは今も流れていると思うんです。そこに確信を持って働きかけ、もっと自由で主体的に生き生きと楽しく活動していきたいですね。
(おわり)(この連載は岡素晴が担当しました)
「しんぶん赤旗」日刊紙 2023年11月11日付掲載
沖縄人民党のたたかいがつくってきたものをどう引き継いでいくかー。連載の終わりに日本共産党の若手地方議員で、県議のしまぶく恵祐さん(37)、読谷(よみたん)村議の城間真弓さん(45)、豊見城(とみぐすく)市議の新垣龍治さん(46)に語ってもらいました。
しまぶく 「沖縄70万の人民が声をそろえて叫んだならば、太平洋の荒波を超えてワシントン政府まで動かすことができます」という亀次郎さんの演説があるように、県民を奮い立たせる、そこがすごかったんだと思いますね。同時に亀次郎さん一人で物事を決めていないんだよということを古堅実吉さん(共産党元衆院議員)から教わりました。
新垣 1995年の少女暴行事件の抗議集会に8万5千人が集まり、米軍普天間基地の返還の動きにつながっていきました。大切なのはあきらめないこと。課題は、基地にあまり抵抗がない若い世代にどう伝えていくか。SNSもどんどん活用していかなければと思います。
城間 若い人たちは基地問題で争っている構造をすごく嫌がるので、入り口を変えていく。いま学費が高いよね、物価や食費もガソリンも高いよねと。非正規雇用の問題、どこを切り取ってもみんな苦しいのに政府は辺野古や戦争のために予算を使おうとしている。どれだけ若い世代の困っている声を聞き、発信して力に変えていけるかどうかだと思う。
沖縄人民党のたたかいがつくってきたものをどう引き継いでいくかー。連載の終わりに日本共産党の若手地方議員で、県議のしまぶく恵祐さん(37)、読谷(よみたん)村議の城間真弓さん(45)、豊見城(とみぐすく)市議の新垣龍治さん(46)に語ってもらいました。
沖縄県議・しまぶく恵祐さん
読谷村議・城間真弓さん
豊晃城市議・新垣龍治さん
保守・革新超え
―もともと沖縄人民党にどんなイメージを持っていましたか。
しまぶく 人民党の存在はもちろん知っていたし、祖国復帰運動などで瀬長亀次郎さんがリーダーだったことは聞いていました。父方の祖父は、自民党議員の後援会長をやるぐらい保守の人だったそうですが、「亀次郎さんは本当に沖縄のことを考えている人だよ」と、生前語っていたと父から聞きました。
城間 読谷にも亀次郎さんが来たとき、人民党と思われたくない人もみんな離れた場所で演説を聞きに行っていたという話を家族から聞きました。亀次郎党を勝手につくりたい、私も読谷のかめさんと呼ばれたいなと思っていたぐらい。(笑)
新垣 共産党に入党したあと学習などで功績などを聞いて、やっぱりすごいことをした人なんだなと。数年前に公開されたドキュメンタリー映画は反響があり、年上の先輩たちで自民党寄りの人でも「亀次郎すごいね」と言っていましたね。
―人民党のここがすごいと思うところは。
しまぶく 「沖縄70万の人民が声をそろえて叫んだならば、太平洋の荒波を超えてワシントン政府まで動かすことができます」という亀次郎さんの演説があるように、県民を奮い立たせる、そこがすごかったんだと思いますね。同時に亀次郎さん一人で物事を決めていないんだよということを古堅実吉さん(共産党元衆院議員)から教わりました。
立法院議員が米国に宣誓させられる中で、亀次郎さんが一人だけ拒否したことが象徴的に取り上げられますけど。
これは人民党の常任中央委員会で議論し、拒否すると決めたことが『沖縄人民党の歴史』にも書いてある。
新垣 私も古堅実吉さんが、人民党あっての亀次郎を強調していたことを覚えています。党で議論した方針の中で動いた亀次郎さんがすごいと思います。
城間 辺野古新基地建設反対の保守も革新も超えたたたかいって、そのルーツは亀次郎さんたちがあの時代、不屈に頑張って体現したものにあるんじゃないか。県民を奮い立たせるということでは、一人ひとりが政治を変える力を持っているという原点を亀次郎さんのたたかいの中から感じました。
主体的に楽しく
―人民党のたたかいから引き継がれるものを、どう生かしていったらと考えますか。
新垣 1995年の少女暴行事件の抗議集会に8万5千人が集まり、米軍普天間基地の返還の動きにつながっていきました。大切なのはあきらめないこと。課題は、基地にあまり抵抗がない若い世代にどう伝えていくか。SNSもどんどん活用していかなければと思います。
城間 若い人たちは基地問題で争っている構造をすごく嫌がるので、入り口を変えていく。いま学費が高いよね、物価や食費もガソリンも高いよねと。非正規雇用の問題、どこを切り取ってもみんな苦しいのに政府は辺野古や戦争のために予算を使おうとしている。どれだけ若い世代の困っている声を聞き、発信して力に変えていけるかどうかだと思う。
しまぶく 日本民主青年同盟のパンフで日本と他国の大学の入学金の比較があって、日本では100万円近く取られるけどフランスでは2万7千円。学生たちはびっくりして、大軍拡をやろうとしていると話すと、「おかしいですね」となります。
みんなが立ち上がって不可能と言われた復帰を実現した県民のDNAは今も流れていると思うんです。そこに確信を持って働きかけ、もっと自由で主体的に生き生きと楽しく活動していきたいですね。
(おわり)(この連載は岡素晴が担当しました)
「しんぶん赤旗」日刊紙 2023年11月11日付掲載
沖縄人民党のたたかいがつくってきたものをどう引き継いでいくかー。連載の終わりに日本共産党の若手地方議員で、県議のしまぶく恵祐さん(37)、読谷(よみたん)村議の城間真弓さん(45)、豊見城(とみぐすく)市議の新垣龍治さん(46)に語ってもらいました。
しまぶく 「沖縄70万の人民が声をそろえて叫んだならば、太平洋の荒波を超えてワシントン政府まで動かすことができます」という亀次郎さんの演説があるように、県民を奮い立たせる、そこがすごかったんだと思いますね。同時に亀次郎さん一人で物事を決めていないんだよということを古堅実吉さん(共産党元衆院議員)から教わりました。
新垣 1995年の少女暴行事件の抗議集会に8万5千人が集まり、米軍普天間基地の返還の動きにつながっていきました。大切なのはあきらめないこと。課題は、基地にあまり抵抗がない若い世代にどう伝えていくか。SNSもどんどん活用していかなければと思います。
城間 若い人たちは基地問題で争っている構造をすごく嫌がるので、入り口を変えていく。いま学費が高いよね、物価や食費もガソリンも高いよねと。非正規雇用の問題、どこを切り取ってもみんな苦しいのに政府は辺野古や戦争のために予算を使おうとしている。どれだけ若い世代の困っている声を聞き、発信して力に変えていけるかどうかだと思う。