2023年07月05日
リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二
[ロシア副首相 択捉島訪問“ギドロストロイ”グループ水産加工場視察]
ロシア副首相兼極東連邦管区大統領全権代表トルトネフは、択捉島を訪問し、プーチン政権がクリール諸島に企業の進出を促そうと進めている、固定資産税などを免除する等の優遇措置の導入状況について協議を行ったほか、同島根拠水産グループ“ギドロストロイ”(Гидрострой)の“クリリスキー・ルイバク”(Курильский рыбак)社”ヤスニイ”(Ясный)水産加工場(キトーヴイ:内岡)を視察した。
同水産加工場建設は2021年に開始され、これまでに10億6,000万ルーブル以上が投資されており、250人の雇用が創出されている。
漁船から漁獲物原魚を直接パイプラインで工場内に移送、自動化された加工ラインでフィレ、すり身、ミンス等を生産している。
現在、一部生産ラインはテスト段階だが、1日あたりの処理能力はサケマス430トン、スケトウダラ600トンで、最終製品を350トンを生産することが可能となっている。
また、魚卵の1日あたり生産能力は、塩蔵15 トン、冷凍が35トンで、製品保管能力は最大3,000トンとなっている。
“クリリスキー・ルイバク”社が運営する水産加工場は、択捉島に2施設、色丹島に1施設あるほか、加工原魚を自ら確保するための漁船団も編成している。