kotoba日記                     小久保圭介

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めがね、赤塚

2008年05月30日 | 生活
朝の空
グレイ
雨が降りそうな
降らずとも
ラジオ体操をして
新しい体操を覚え
窓をあけ
ずっと空雲を見

映画「めがね」
をゲオで選んだのは昨日の夜
タイミング
タイミング
DVDレコーダーに入れ
再生を押す
タイミング
予感はあった
これは良い映画。

見終えて
カーテンをあけ
窓をあける
外は朝よりもっと暗い
雨か?
窓から空を見て
「めがね」の余韻に
身をまかせ
こういう映画を待っていた
こういう映画を待っていた
タイミングを計っていた
「めがね」を借りるタイミングを
「かもめ食堂」と同じ監督だと知っていたから。
だから余計に。

映画「めがね」。
これは良いです。
借りるタイミングを計った甲斐がありました。
これで、やっと面白い映画の流れが、僕に来ました。
なので、遠くのゲオまで足をのばして、
小林政広監督作品のまだ観ていない二本を借り、
他にもいろいろ。

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夜はNHKで、
「赤塚不二夫」特集を見ました。
番組はドキュメンタリーじゃなく、
構成がされていました。
いずれにしても、
赤塚不二夫を学習してはいけない。
見ていて、谷岡ヤスジのことを思っていました。
赤塚はたぶん、谷岡を意識していたはず。
これは谷岡が先にやっているだろう、
という細部もありました。
ただ、天才二人の違いは、
谷岡ヤスジは、人間嫌いな感じがありますけど、
赤塚不二夫は、とても人間が好きなのだと思います。
同時代で、この二人の漫画を読んできた僕は、
当時は谷岡ヤスジの4コマを、楽しみにしていました。
谷岡に比べると、赤塚はまだやわらかかった。
赤塚漫画はアニメ化されて、
お茶の間でも有名でしたけど、
谷岡漫画はアニメ化されませんでした。
どぎつすぎる、という理由だと思います。
でも、一度だけ、テレビで、谷岡漫画「鼻血ブー」が、
放映されたことがあります。
それは何かのCMでのアニメ化だったけれど。

それでも、やはり凄い二人。

赤塚不二夫の漫画のキャラクターは、
べし、とか、好きでした。

それよりも、
今日の番組でも、
写真が出ましたけど、
赤塚不二夫の写真は、
どれも大好きです。
特に、唐黷髑Oの写真は、
とても良い顔をしています。
あの顔と同じ時期だったと思いますけど、
赤塚が、北海道へ行き、
アイヌの友人と会う。
友人の家で、
アイヌの儀式をやる。
それを真剣に、
赤塚はやっている。
フクロウについて、
赤塚は友人から教えてもらっている。
僕には、その映像の赤塚イメージが、
うっすらと残っているのです。

「ココロのボス」の命名のネタ拾いは、
確か、飲み屋だったはず。
そういうネタは、
「いつでもどこでもあるんだよ」、
と赤塚は言っていた。酔っぱらいながら。
その口調や、人へのまなざしの優しさが、
誰かに似ていると思っていたら、
高田渡さんだ、と今、書いていて気がつきました。

最近、といっても、
ここ二、三年前、
図書館で赤塚不二夫の本を見つけた。
借りなかったけど、
写真が良かった。赤塚の。
撮ったのは、やはり大好きな荒木経惟。
天才が天才を撮る。

誰がどういう文脈で赤塚作品なり、
赤塚評伝なり自伝なりを読んでも、
僕自身は、赤塚不二夫は本物の天才だということを、
今夜、改めて知らされました。
赤塚不二夫さん。