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BASEBALL馬鹿 BLOG

モザイクの一球NO.0037~07年のセ・リーグ台風の目は?~

2007-03-15 12:54:41 | モザイクの一球
3月12日号の週刊プレイボーイ(集英社)の特集「栄光の3位を狙え」にこんな記述がある。「今年も、セ・リーグなら中日と阪神が首位争い」。
 果たして、本当にそうか?
 
確かに、中日については他チームより選手層の厚さで抜きん出ている感があるが、果たして今年の阪神を中日と並列に扱っていいのか。違和感を感じる。
 それは、オープン戦の成績が目下のところ最下位(3月14日現在)に沈んでいるから、そう指摘したのではない。
 井川慶投手が抜けた穴は決して小さくないからだ。
 野球小僧4月号(白夜書房)は、そんな井川投手の穴を埋める人材として、以下のように記している。
 「左腕では江草、能美ら(中略)新外国人のジャン・ボーグルソン、ドラフト希望枠で獲得した左腕小嶋にも即戦力の期待がかかる」としたうえで、「最終的には数人で穴埋めすることになるだろう」と予測する。
 そして、この即戦力ルーキーは3月11日の教育リーグに先発して5回を1安打に抑えたという。3月12日付けの日刊スポーツは小嶋達也投手の開幕ローテーション入りを「確実」と報道した。
 しかし、ルーキーのローテ入りは未知数だ。昨年200イニングを投じた井川投手と同列には扱えないだろう。
 阪神タイガースは昨季よりも戦力はダウンしているといえるのではないか。

 しかし、そうは言っても阪神の戦力はセ・リーグの他の4球団よりは頭ひとつも2つも抜けている。単純な戦力比較をした場合、中日の次に来るのは間違いなく阪神だ。
 それでは、阪神の次に来る球団はどこなのだろうか。この3位争いが、今年のセ・リーグのキモだ。あわよくば、この3位争いが火種となって、ペナントレースに嵐が吹き荒れるかもしれないと、私は密かによんでいる。

リーグ制覇したチームが必ずしも日本一になるとは限らないクライマックスシリーズの是非はともかくとして、Aクラス争いが白熱したペナントレースを演出するのはまちがいないはずだ。
 それは、今季のセ・リーグでは、どこのチームもAクラスに滑り込める力をそれぞれ有しているからに他ならない。
 
 中でも、広島カープの評価はすこぶる高い。
 冒頭に紹介したプレイボーイ誌の特集では、細部では「横浜の3位もあり得る」とぼかしながらも、元カープ監督であり、前政権のヘッドコーチも務めた三村敏之氏のコメントを引用して、「5割70勝をめどに戦えばいい。それならカープの現有戦力でも十分到達可能。(中略)つまり、今年3位になるチームはカープということですね」とカープの躍進を予想する。
 
一方、2月1日発行のR25(リクルート)においても、「先発陣のコマ不足が不安だが、東出、梵が更なる成長を遂げれば…広島はちょっと面白い。そういえば、ここ2年は外国人監督が日本一。今年は、広島・ブラウン監督の番だったりして。」とペナントレースのダークホース的存在として広島カープを挙げた。

 昨年は戦力を把握する年と位置づけ、多くの選手を一軍に呼んだブラウン監督だが、いよいよ今年はチームの完成、或いは熟成に向けた年になることだろう。その点、確実に昨季よりカープは選手層を厚くした。特に投手陣の充実ぶりは予想をはるかに上回る。
 先発陣はエース黒田博樹に大竹寛、そして佐々岡真司各投手が先発組。残り3枠を巡って投手陣が激しい競争を演じている。
 そのうちの1枠は長谷川昌幸投手でほぼ確定だろう。3月10日の対ソフトバンク戦でほぼ完璧な投球を披露した。筆者も当日Jスポーツでテレビ観戦したが、危なげないピッチングに今季の長谷川投手復活を予感した。
 さて、残りはあと2枠である。以上挙げた4投手が全て右腕であることから、残りの投手は、左腕が望ましい。

ちなみにカープにおける昨季の先発左腕の勝ち星は齊藤悠葵投手が挙げた僅か1勝である。カープの左腕先発候補はこの齊藤投手をはじめ、復活を期する高橋健投手、そして、新人の青木高広投手、それから昨年開幕ローテを勝ち取った大島崇行投手であろう。できれば、この候補に未完の大器、河内貴哉投手が加わってほしい、と筆者は願っている。
 
3月13日の教育リーグで高卒新人の前田健投手がまたもや好投を見せた。一部では「開幕ローテも見えた」と報道されているが、果たしてどうなるか。個人的には55年ぶりの高卒新人開幕1軍を見てみたい、気もする。

一方、週刊ベースボール(ベースボールマガジン社)の「ズバリ!評論家12人のペナント順位予想」は手厳しかった。
 評論家陣の予想を総合すると単独4位になるのだが、どうやら編集部の集計ミスがあったようだ。恐らく、正確には4位タイであろう。中でも6人の評論家が最下位を予想。評論家の間ではカープの評価は高くない。
 
また、前出の野球小僧4月号の戦力分析でもカープは「松竹梅」における「梅」と評価されていた。(戦力評価を3段階で判断するっていうのも子供騙しな方法だが)。
 このように、賛否分かれる評価を頂いているのが、今季の広島カープなのである。
 
しかし、週ベの企画で順位予想をした評論家各氏と野球小僧の特集を担当した㈱データスタジアムの方々に敢えて言いたい。それはそれぞれ業務上、或いは誌面上冒険できない立場にあって、最も安全牌な最もつまらない、単なる形式だけの順位予想であり、戦力評価でなかったか。
 だが、そうした戦力評価を軽々と乗り越え、シーズン中に驚くべきチームの成長を促し、日本一を決めたのが、過去2度のパ・リーグにおけるプレーオフシーズンだったのではないか。
 
何か波乱が起きそうな予感がしないか?
 クライマックスシリーズがある今季にはそんな空気がぷんぷん漂っている。

■写真は、3月10日の対ソフトバンク戦で背番号24のユニフォームを着る前田智徳選手。

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4 コメント

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イメージ。 (熊猫刑事)
2007-03-18 09:33:35
気持ちはすっごくよく分かるよ。
特に抑えのピッチャー。往年の佐々木投手(横浜)はでてくると「もうダメだ」って思ったなぁ。

でも、随分昔、讀賣にいた石毛投手(阪神に移籍)とか、河原投手(現西武)とか、逆に出てきてほしい!というストッパーもやっぱりイメージ悪かったんだろうね。そうそう、阪神久保田投手も「藤川から早く代わってほしい!」というイメージだなぁ。
返信する
成績じゃないんだ (ふらいんぐふりーまん)
2007-03-17 15:14:06
イメージなんだよイメージ・・・。

あの、何事もなく抑える時と、フォアボールを連発しあっさり押し出しを出して失点する激しいギャップ。

俺の中ではダメな時の井川の印象が強く残っていて非常に悪いイメージを植えつけているんだよ。

大リーグでもどうやらそんなイメージを持たれそうな雰囲気を既に出してるよね。基本的には損なタイプの選手なのかもな。
返信する
ふがいない? (熊猫刑事)
2007-03-16 20:56:45
そうかな?1シーズンに200イニング放れる投手はあまりいないよ。
確かに20勝したあとのシーズンが余りにも印象が強くて、それと比較すれば、ここ数年の成績はふがいないかもしれないけれどね。
しかし、腕が振れてるときの井川投手は打てないな。
昨晩はNYでいいピッチングしたみたいだね。

しかし、10年前まではふがいない投手ばかりだったタイガース。
今は強豪球団になったんだなぁ、って師の発言でつくづく思うよ。
返信する
井川 (ふらいんぐふりーまん)
2007-03-16 15:59:02
熱狂的ではないが阪神ファンである俺は、どうも井川が好きじゃなかったんだよね。

エースと呼ばれながらなんかふがいないピッチング。「もっと気合入れんかい!」と数多くの試合で思ったものだよ。

ま、藤川意外、メンタル的な見た目で言うと阪神ってそういうピッチャー多いんだけどね・・・。

てな訳で、彼が大リーグに行くと言い出したおととし時点で既に、「さっさと大リーグでも小リーグでもどこへでも行ってしまえ!」とか思っていたので、もし今年彼がいないせいで負けがこんだとしても、俺の中では「我が阪神に一片の悔いなし!」って感じだよ。(笑)

さて、今年はどうなるのかなあ。
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