雲の上には宇宙(そら)

 雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!

何もしないよりは、まし?(O軸ガイドシステム検証)

2014年12月11日 | それでも星は流れる
週間予報で唯一星が見れそうなのが昨夕でした。
とは言っても、GPV予報 どおり一面薄雲が覆っており、北極星がかろうじて見える空。
それでもこれが今年の星の見納めかも知れず、ドラムカンレンズこと
ヨンニッパレンズの新しい搭載方法の検証を行うことにしました。
もっぱら”機能美”いや、グッドデザイン賞の呼び声も高いこのガイドシステム。
見かけ倒しで終わるのか、果たしてその検証結果は?

空にぽつんと光っているのが北極星。いつもなら絶対撮らないひどい空でした。
今回は作品作りはあきらめ、ガイド精度の検証が目的だったため南側の防犯灯はほったらかしに。
そのため、灯火遮蔽パネルまでこうこうと照らされています。

天気は下り坂、おまけに8時頃には月が上ってくるため午後6時半には撮影開始しています。
一応定番のおりおんショットも。
今回は手抜きで、改造してないkissX2で撮影。
ガイドの検証なら写すものはなんでもいいのですが、一応ケフェウス座のIC1396付近を。
今回はヨンニッパに新しく追加したF3.2用の露除けフードを装着して撮影します。
これまでF4で10分くらいまで大丈夫という事で、F3.2で5分のTST撮影を行ったところモニタ真っ白。
予想以上にひどい空で結局3分露光18枚を撮影しました。
後半は肉眼では一等星が見えるか見えないかまで空が悪化。(それでも星は写ります。)

ガイド結果のグラフです。
主に機材のたわみから発生するガイドずれですが、いつも問題となる赤経Ra(東西方向)で1時間で11画素
今後F3.2で5分露光を標準とすれば、一枚あたり1画素となり十分な精度です。
( 右が北、下は西の方向。 上から下にズレています。 )
これは位置合わせせずにそのまま18枚の画像を重ねた拡大画像です。(クリックで全体を表示)

まずは見かけ倒しで無かったので、一安心です。

今回新しい試みがもう一つあります。
F3.2用露除けフードは機能したでしょうか?
今回はなぜか湿度が低く(この時期95%越えも珍しくないのに)、カメラも乾いたままで問題無し。
もっと湿度の高い時に再検証を行うこととします。

湿度が低かったのが幸いしたのか、PHDガイドも前より良好な結果に。

撮った画像はどうした・・。という事で一応正直にお見せしますが
右上に見える赤っぽい星がμCep(ガーネットスター)
撮影DATA: 2014/12/ 10 19:00’~ canon NFD(f=400mm F3.2相当)
露出3分×18枚コンポジット  ISO 1600 Cooled 60D (気温2.1~1℃ 冷却 オフ) LPS-P2FIL
EM-200USD赤道儀 ORION SSAG ガイドスコープGS-60S PHD2 Guiding ステライメージ7
画面下部にF4露除けフードでは目立たないミラーBOXによる陰りが・・
おまけに防犯灯が灯火遮蔽パネルを照らし、それが反射してフード内に入り込んだと思われるカブリも。
今回はフラット画像がまだ未作成のため手の打ちようがありませんでした。

その後、雨の落ちる曇り空でフラットを作成して、処理し直したものを追加しました。
フラット処理後も、画像の周囲に額縁のようなカゲリが残りました。
どうもカゲリというより、画像全体に防犯灯の光によるカブリが発生しているようです。
上の画像はFlatAideで目立たないようにしてあります。


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記事には書きませんでしたが、新しいガイドシステムを
O軸ガイドシステム』 と呼ぶ事にしました。
問題はミラーBOXの陰りですが、フラット画像は必須として、
従来通りF4フードを使うべきか、悩ましいところです。

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雲上くもがみ
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コメント (8)
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