雲の上には宇宙(そら)

 雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!

初挑戦、「食」の写真って画になるの?

2021年03月25日 | 天体写真(月・惑星・彗星)
23日夜は朝まで雲なしのSCW予報。
ただ残念なことに、空には上弦を2日も過ぎた明るい月が3時過ぎまで沈みません。
沈んだ後に薄明が始まるまで1時間しかありません。
なら月を撮ればいいんじゃない?・・ となるのですが、
この時期はまずユラユラの月で、重い機材を設営してがっかりするのはイヤだし。

迷いながらステラナビを開いたところ
その日の夕方 ふたご座 κ星(3.6等級) が月に隠される事を知りました。
さらに上越市における時間帯をステラショット2で調べてみました。
月の影に潜入
だいたい 185325秒 くらいか

月の明るい側から出現
このちょっと前の202345秒ころには出現のきざしがあるか

食の時間帯は夕方早めの時間なので、まず食の写真を撮って 大気のゆらぎが大きくなければ
19時半に南中する月の拡大写真も撮るという作戦にしました。
シィーングが悪くても、食の写真は撮れる という訳です。

ただ の写真はこれまで撮ったことが無いので・・
➀ 明るい月と暗い星を同時に写すことができるか?真っ白いだけの月はイヤ
➁ せめて秒単位まで知るには?この程度の記録に価値があるとは思わないけど
③ 食の経過をどう見せるのか?惑星と違い光点が突然消えたり、出現するだけ
について 見当が必要でした。
検討の結果ですが・・
➀ 試写で 月が真っ白にならず 且つ星が確認できるシャッター速度の妥協点を見つけました
➁ 事前に「117時報」を聞きながら、カメラステラショット(PC)の誤差を調査・・
(その後 ステラショットからカメラ接続時に時刻が送信されている事がわかりました)
つまり ステラショット表示時間=カメラ記録時間 で 「117」より1、2秒遅れ でした
③ 潜入時と出現時の写真だけではあまりにインパクトが無いので、連続写真にしました

処理の終わった完成画像です。

月の影に 潜入
撮影DATA : 2021/ 3/ 23 18:49’~18:53 Vixen VC200L (合成f=1,800㎜)
露出 1/30秒  ISO 400 EOS kissX2 タカハシ EM-200 Temma2M 
ステライメージ9(ベイヤー・RGB変換) ステラショット2(導入・撮影) 
最初は30秒間隔で 食の予定時間が近づくにつれて10秒間隔・5秒間隔としています

この後撮影した53分15秒の画像にはκ星は写っていませんでしたので・・
撮影記録からわかった実際の潜入時刻 (新潟県上越市)
撮影画像データで 18時53分12秒~15秒の間 
( *画像データは1,2秒遅れのため 実際はこれより1,2秒早い時刻

月の明るい側から 出現
撮影DATA : 2021/ 3/ 23 20:23’~20:28 他のデータは 潜入時と同じ
いつ出現するかわからないので もっと早い時間から5秒間隔で、出現後は10秒間隔・30秒間隔で撮っています

この前に撮影した20時23分40秒の画像にはκ星は写っていませんでしたので・・
撮影記録からわかった実際の出現時刻 (新潟県上越市)
撮影画像データで 20時23分41秒~44秒の間 
( *画像データは1,2秒遅れのため 実際はこれより1,2秒早い時刻

カメラのミラーアップをする余裕もなく、ステラショットに表示される時刻を見ながら
ひたすらバシャバシャと、おかげで星が上下に飛び跳ねています。

このあと月齢10の月を普通(?)に撮ったのですが、月面のゆらぎが目立ったため
これ以上の拡大をあきらめて撮影しました。
 月齢 10.
( 画像クリック箇所に応じて、北部・南部 に分けて当ブログ最大サイズで表示できます )
( 見た目と同じく 上が北になっています )
撮影DATA : 2021/ 3/ 23 20:43’~20:48 Vixen VC200L(fl=1,800㎜)
露出 1/60秒 × 32枚 ISO 400 EOS kissX2 タカハシ EM-200 Temma2M 
ステライメージ9(ベイヤー・RGB変換) ステラショット2(導入・撮影) 
AviStack(コンポジット処理・ウェーブレット処理)

ちょっと眠たいですが無理に拡大しなかった分、32枚コンポジットの画像はなめらかです。

= = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = =
たまたま見つけた ふたご座Κ星の食がなければ設営しなかったかも。
初めての”食”の撮影の感想はというと・・
やはり惑星の食でもない限りはもう撮らないと思います。

裏庭にもふきのとうが顔をだしました

にほんブログ村 写真ブログ 天体写真へにほんブログ村
いつもポチッとありがとうございます。
= = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = =

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« M63 ひまわり銀河(フルサイ... | トップ | 今回も前座でごめん、しし座... »

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
月が結構まぶしくて・・ (雲上(くもがみ))
2021-03-27 21:25:27
さすけさん こんばんは。
4等級ですので双眼鏡でないと見えないと思うのですが、
消えるところが見えなかったというのは、星自体が見えなかったという事ですかね。
消えるのは暗い側ですが、月が結構明るいので双眼鏡でも案外見えにくいかも知れません。(望遠鏡で拡大すれば見えると思いますが)
写真の方は消える時刻には5秒間隔で連続撮影しているのですが、
その都度撮影画像が表示されるので、消えたことはわかりました。
返信する
双眼鏡では・・・ (さすけ)
2021-03-27 18:43:05
そうそう、この日ふるさと館のIBEさんから「双眼鏡で消えるところが見えるかな~」って言われて。
結局見えませんでしたよ(^_^;)。

一番上の写真は消える直前ですよね?。
返信する

コメントを投稿

天体写真(月・惑星・彗星)」カテゴリの最新記事