法音カウンセラー 釋 真聴 《日乗》

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「戦後」の墓碑銘

2016年06月12日 18時16分46秒 | 日乗

区立図書館で借りてきた一冊を読了。

白井聡著
「戦後」の墓碑銘
(株)金曜日 発行  2015年10月15日 初版発行

白井聡氏は、2013年発行の『永続敗戦論 戦後日本の核心』で、
第35回石橋湛山賞 第12回角川財団学芸賞を受賞してマスコミにも登場するようになりました。

「敗戦」なのか、「終戦」なのか?

安倍政権の進める「積極的平和主義」。
自衛隊を、アメリカ軍の手先として差し出すつもりなのでしょうか?
日米関係の、(去来現)を考える好著だと思います。
ご一読をお勧めします。

22日に参院選に公示されます。
この選挙から、18歳・19歳の若者達が、初めて投票に参加します。
「選挙権を何歳から?」と決めることも大事なことですが、
選挙にきちっと参加出来る環境を作ることが、大人の責務だと思うのです。

TVは、政治・選挙向けの大事なことは、ほとんど取り上げませんね。
このところは、舛添問題・歌舞伎役者の奥様のご病気のこと、
芸能人・落語家さんの不倫問題…

初めて投票に向かう若者達のためにも、
この日本国の(去来現)の課題を、しっかりと説明して聞いてもらうべきです。

ボクが大事にしたい三点。
*忘れない だまされない
*自分の頭で考える 自分のこととする  
*投票に行く

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「悲泣の中にあって、そのまま、如来の恩徳を感知する」

2016年06月12日 13時42分31秒 | 日乗

少し前になります。
国会図書館で、次の一冊を読みました。

『正像末和讃会座』
竹原智明著 海鳥社

著者の竹原師は、本書の77頁で、
権藤正行師の『正像末和讃 諷誦録』(30頁)からの引文をしています。
紹介します。

『正像末和讃』は、遺弟の悲泣から報恩報謝へと展開されている。
悲泣が消えて報恩に転化するのではなく、
悲泣の中にあって、そのまま、如来の恩徳を感知する。
悲泣なきところに、弥陀の本願は顕れぬ。
聖道家には悲泣はみられない。

先日、知り合いから頼まれて、55歳で命終された男性の一周忌の法要に出かけました。
墓前での読経でした。
ご参列は、故人の父(88歳)、姉と家族4名(ご主人と子ども達)でした。

法話では、
「最近の多くの日本人は、仏教=葬儀・法要等の儀式・荘厳と理解しています。
これは、間違いだと思います。
世尊は、釈迦国の王子でした。
葬儀・法要の儀式や荘厳のために、王位を捨てて出家することはありません。
仏教を、葬儀・法要に儀式・荘厳におしやるようなことは、世尊に対して申し訳ありません。
世尊の教えの要のひとつは、(生・老・病・死)です。
このことは、他人事ではありません。
お一人お一人が、受けとめていく課題です」と。

もちろん、もう少し、やさしく・柔らかく話しましたよ。(冷や汗・笑)

法要の後、故人のお姉様から、丁寧なお礼の言葉をいただきました。
「心にしみる法話でした。ありがとうございます。
実は、亡くなった弟は、ずっ統合失調で入院・通院をしていました。
ご覧のように、88歳の父は足が弱く車椅子の生活です。
母も、早くに亡くなりました。
弟は、自分統合失調の病を抱えながら、父の介護をしてくれました。
本当に、やさしい性格の弟でした」と。



ヒトは、誰でも、自分の(生・老・病・死)を代わってもらうことはできません。
権藤師の、
「悲泣の中にあって、そのまま、如来の恩徳を感知する

大事にしていきたい言葉です。

南無阿弥陀仏。

◆(追記)これからの課題
①権藤正行師。大谷派の僧侶のようですが、どのようなお方か知りません。調べます。
②権藤正行師には、次の著書があるようです。
 『和平の基盤』昭和29年刊   大谷出版
 『正像末和讃諷誦録』昭和26年 全人社
  前者は、国会図書館のデジタルコレクションで見られそうです。(近々、国会図書館に出かけます)
  後者は、古本屋で探します。

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