篠田節子の「女たちのジハード」読んだ。この人の作品を読むのは初めてだが、結論から言うと今年読んだ本の中で面白かった小説の中でかなり上位にくる。
97年の直木賞受賞作品。未だに目立つところに置いてある書店もあるくらいだからロングセラー作品。
中堅損保会社に勤める5人のOLが主人公。康子、リサ、紗織が核になって話は進む。OL生活4年してプロの翻訳家目指し、アメリカへ渡る紗織。夢と現実とのギャップ。挫折、何のためにアメリカに居るのかと疑問に思う日々。リサのアメリカでの生活は男女の違いはあるけれど、20年前の自分とだぶった。
リサはヘリコプターのパイロットになってアメリカで生きようと決意。人の人生は何がきっかけで開けてくるかわからんね。リサのモデルになった人、今、アメリカの空を飛んでいるんだろうか?
500ページを超える長編。男が読んでも共感できる小説だ。
康子のトマト販売のビジネスの話。スピード感があって、とにかくトライしてみる姿勢がいい。ちょっと大げさかもしれないけど、生きることに勇気をもらえる作品。人の縁の持つ大切さを実感。人生、上手くいかないことの方が多いけど、野球のバッターと一緒で3割バッターなら上等。7割は失敗できる。見逃し三振だけはアカンで。目指せ人生のクラッチヒッター(チャンスに強いバッター)!