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猿の見る夢~桐野夏生

2017-12-12 | Book

桐野夏生の「猿の見る夢」読んだ。この人の作品は「OUT」、「だから荒野」など、何冊か読んでいる。好きな作家の一人だ。

「猿の見る夢」の主人公は薄田正明、59歳。大手銀行から女性ファストファッションの最大手会社のOLIVE社に13年前に出向し、財務担当で取締役を務める。銀行時代の部下である田村美優樹と10年間、愛人関係にあり、会長秘書の朝川真奈にも想いを寄せる欲の固まりのよう男。妻の史江とは溝ができ、実母を介護する妹夫婦とは財産争いで対立。謎の女性占い師、長峰がストーリーを一層、不気味に引き立ている。OLIVE社の福原社長は会長の織場義一の娘婿。薄田は仕事には真面目に取り組んでいるが、読んでいて「こんな男、破滅してしまえ」と感情移入させられた。桐野夏生の描写力には感心させられる。

サラリーマン社会を舞台にした小説だが、会社内の権力争い、不倫、財産分与と鉄板ネタ満載。500ベージ近い長篇大作だが、長さはまったく感じなかった。大衆文学の傑作。今年、読んだ本の上位5位に入る。2013〜14年にかけて、サラリーマン向けのオジサン週刊誌「週刊現代」に連載された作品とのこと。納得。




桐野作品はもっと読んでみたい。

帰宅してから1時間ラン。今年の走行距離は2,067キロ。走る前に計量したら66.3キロ。水戸マラソンの後から太り始め、2.5キロ増で危険水準に乗ってきた。気をつけた方がイイな。

一昨日、ホノルルマラソンが開催され、フィギュアスケートの浅田真央が出場。4時間半ちょっとで完走。2004年に僕が出た時より10分近く早くゴールか。さすがアスリート。