【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

薫り立つ庭

2008-10-07 16:16:16 | 趣味の器(壺)~その他


   今日もどんよりとした、真珠色の空で明けました。でも、窓を開けると・・
  一歩、庭に降り立つと・・金木犀のいい香りが、プ~ンと漂って来ます。

   今年は、お隣さんが、春に金木犀の木をなぜか、
  思い切り切られて、がっかりしたものです。

   でも、良くしたもので、今度は我家のそれが例年になく、こぼれるように花芽を付け、
  嬉しい悲鳴を上げています。その香りにつられたのか・・? 
  今日は、朝から千客万来。

   蝶は言うに及ばず、どこからやって来たのか、白い猫と黒い猫まで・・。
  こうなると、花見ならぬ、金木犀の香りを聴く同志みたいなもの・・? なんて。

   そして私も例の如く、外でお茶・・という事になりました。
  本当に単純です。でも、何て言ったって、天然のアロマですものね。



   “・・・台所の大きな窓という窓は、全て花を付けた、
  ゼラニウムや、葉に銀色の点々のあるベゴニヤが
  咲きこぼれていた。・・・”
               【「丘の家のジェーン」 第13章】

   私もこの夏、アンやジェーン宜しく、
  窓という窓に、ローズゼラニウムを
  植え、大きく育てて来ました。

   その香りも、薔薇に似て、とても
  優しい香りなのですが、今は、この
  金木犀に、“してやられたり” です。

   今日は私だけの東屋(あずまや)に。
  テーブル代わりは、
  勿論、大きな壺の上。

   私にとってはこの場所が、
  一番落ち着くと言っても、
  過言ではありません。

   丁度、死角になっていて、
  どこからも見えませんし、
  ちょっぴり、ミス・マープル気分にも
  浸れる場所でもあるのです。

   そうそう、右の写真の薔薇の絵は、先日買った、珈琲カップと同じ絵柄。
  「薔薇のラファエロ」 とも称される、宮廷画家、ピエール=ジョゼフ・
  ルドゥーテ の複製画です。マリー・アントワネットにも仕えた画家。

   壁に掛けていながら、コメントで、めぐみさんに、その名を言われるまで、
  この額の事、いいえ存在すら、すっかり忘れていました。
 
   人間の感覚って、あてになりませんね。
  ちょっと陰になっているとは言え、いつもいる場所の丁度、
  真正面に掛っていて、毎日視界に入っている筈なのです。

   なのに、見ていない、見えていない・・。
  そして、同じ画家の絵の付いたカップを性懲りもなく求めてしまう・・。
  
   好きには違いないのですが、どこか・・それだけで、
  満足している自分が、いるのかも知れません。