

羊歯の匂いが何と快く、 森林らしい気分をたたえている事だろう。 上の方で大きな羽毛のような樅の枝が 何と優しく揺れ、囁いている事か。(中略) 全てのものはリラがこれまで 何百回も見て来た通りである。 しかし、世界の全様相は変わったように見えた。 「何か劇的な事が起こればいいなんて思って、 あたしは何ていけなかったんだろう! ああ、あの懐かしい 単調な愉しい毎日 が もう1度帰って来たらいいのに! もう決してけっして不平は言わないから」 【「アンの娘リラ」 第4章】 |


良い天気になりました。
空も、こんな優しい桜色の空。
頬に当たる風も大層、
心地良くなっています。
こんな事を、
いつものように記しながら・・。
今回の日本最大級の地震に
被災された方の事を考えますと、
何だか申し訳のないような
気持ちになります。
それにしても時間が、日にちが
経過するごとに次第に明らかに
なって来る今回の地震の凄まじさ。
マグニチュードも、
8.8から9.0に変更されましたね。
その破壊力には目を覆わんばかりです。
地震の規模も範囲も過去最大なら、津波も拍車をかけたようです。
おまけに原発も加わって。
それだけに、上の リラ の言葉ではありませんが、

空を美しいと思い、花を愛(め)でる・・。
こんなごく些細な日常的な事が・・普段、当たり前だと思っていた事が、
どんなに貴重で幸せな事であるのか・・今回ほど思い知らされた事はありません。
ましてや今度の地震では周りの景色さえ、一変させてしまったのですから。
今、避難所にいらっしゃる方や、不幸にもお亡くなりになられた方にも、
ついさっきまで、営々と刻まれた生活が当然の如くあった筈。
それらを突然に、一瞬にして奪い去ってしまう天災の恐怖。
強大な自然の前には人間は何と無力で、脆(もろ)いものか・・。
このような地震国日本に住む私達ですから、
これからもいつ何時(なんどき)、このような目に遭わないとも限りません。
そのためにも1日、1日を大切に過ごさねば・・と切に思います。
(すぐに忘れてしまうかも知れませんが)
こんな中、膨らんだラッパ水仙を発見。
生命の息吹を感じます。ほっと心和む瞬間です。