月が特別黒い雲から意気揚々と顔を出したので、 影と銀色の光が波のように グレン村の上で追いかけ合った。 リラは子供の頃、ある月夜に、 「お月様って悲しい悲しいお顔のようね」 と、母に言った事があった。 今でもまだそう見えた ―― あたかも恐ろしい光景を見下ろしているかのように 苦悶し、苦労にやつれた顔のようだった。 【「アンの娘リラ」 第17章】 |
雨こそ降っていましたが、
今日は昨日以上に暖かい朝を迎えました。
ほどなくその雨もやみましたが、(朝が暖かかった割には)
日中の気温上昇は、ほとんどありません。
それでも大層暖かいですけれど。
ところで昨夜・・あれは何時頃だったでしょう。
満月のお月様が南の空に、ひょっこり顔を出していました。
雨が降っていますのに。
不思議な事もあるものだと思いながら、
お月様も今回の事で涙を流しているようにも見え・・。
でも、私にとっては嬉し涙でしたけれど。
と言いますのも、この地震以来、
ずっと学生時代の友人の安否確認をしていました。
場所は、津波で壊滅的な状態と言われている町。
勿論、生存は信じて疑いませんでしたが、不安は過(よぎ)ります。
3日後、生存情報をネットで見つけましたが、
伝言ダイヤルも、避難所の名簿を必死で探しても見つかりません。
ところが、ずっと不通だった電話が昨日、やっと通じました。
何と電話に出たのは本人自身。家族も全員無事との事。
家も高台にあったので、津波の被害を受ける事もなかったそうです。
無事を喜びましたが、小中学校の同級生が、
大勢亡くなられたと声を落としていました。
ところで、さすがに今日はテレビでも言っていましたが、
今、日本全体が下を向いているとか。
尤も、あれだけの大災害があった訳ですから仕方ありませんが、
それでは日本全体が落ち込んでしまいますものね。
ましてや風評被害や、物品の買占めは言語道断でしょう。
テレビ画像から見る東京の街は暗くて、まるで燈火管制下のよう。
疎開に燈火管制と言いますと、やはり戦時中・・でしょうか。
そう言えば、街頭インタビューで、
そんな事を仰っていた年配の方がいらっしゃいましたっけ。
節電は当然の事ですが、テレビ局はどうなのでしょう。
NHKは残しても民放を輪番制にすればいいと思うのですが、
そんな話はないのでしょうか。
一定の時間帯だけでも効果あると思うのですが・・。