「ヴェラの婚約者が烏の羽根を拾って 鵞ペン を作り、ヴェラに贈ったんです。 その婚約者はヴェラに、 『このペンを使う度に、 かつてこの羽根を身に付けていた鳥のように、 あなたの心を空高く舞い上がらせて下さい』 とこう言ったんです。本当に素晴らしいでしょう?」 【「アンの幸福」 第2年目10.】 |
起床時こそ雨は降っていませんでしたが、
午前8時頃からごく弱い雨が降り出しました。
気温も昨日同様に低く、(天気予報では)冷えたと思った昨日より、
更に2、3度低いとの事でしたから、厚手のブラウスを着込みましたが、
さすがに動くと少々、暑いかも知れません。
さて、“一筆の風雅” と題した硝子ペン利用3回目。
インクを付けながらの文字書きは、どうしても襟を正さなければ
ならないような気がして、普段使い出来ません。
尤も、いい意味での緊張感、
たまには、こんな時間(とき)も必要ですけれど。
背筋もピンと伸ばして・・。ともすれば、清書用に向いていますね。
折角ですので、大好きな詩を清書する事に。(ハイネ 「詩人の恋」 より)
そうそう一昨日の A・クリスティーの引用文にもあった、“会話”。
『アンの世界』 でも、普段の何気ない会話ですら、
詩人の話題が多い事に、少なからず驚かされます。
普段の会話が詩人の話題なんて、何と高尚なのでしょう。例えば、こんな風に。
「ミルトンの詩集 はいかがですの?」
「ミルトンの詩集だって? ・・・ ああ、あの事か!
あれはミルトンの詩集じゃありませんよ。
テニソン ですよ。
私はミルトンを尊敬していますが、
アルフレッド・テニソンには我慢がならないのですね。
あんまり甘ったるくて胸がむかつきますよ」
【「アンの幸福」 第3年目8.】
この硝子ペン、大分指に馴染んでくれましたが、
まだアルファベットの濃淡を出す事が出来ません。万年筆は難なく出来るのですが・・。