音楽の喜び フルートとともに

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柿くへば

2022-11-04 09:04:00 | ロマン派
ご近所の友だちから、大量の熟し柿を頂きました。

「これでもまだ少しなのよ。
いっぱいもらったから、冷凍すると保つよ〜。」
「大丈夫、レシピだいぶ増えたから!」という訳でありがたい!
昨夜は柿ポタージュスープでした。

柿を実だけにして、手でとれました。
お湯にコンソメキューブを溶かし、じゃがいもをレンチンして、フードプロセッサーでマッシュにして、

鍋に柿とじゃがいもマッシュ投入。
塩コショウで味を整えたら出来上がり。
美味しいし、ビタミンもとれて身体に
いいらしい。

柿と言えば、
英語で、perssimon。
ちなみのクラッシック音楽は無いです。
中国原産、日本固有種もあり、東南アジアに広く分布しています。
意外にもスペインでよく消費されていて、今はヨーロッパの人たちも食べていますが、1800年代はまだ。


柿売り 武内桂舟1902年

柿くへば 鐘が鳴るなり 法隆寺

有名な俳句に正岡子規(1867-1902年)日本伊予国温泉郡藤原新町生まれ、東京市下谷区上根岸没


が書いたものがあります。

情景描写の俳句かと思いきや、明治18年(1885年)、松山でお金に困っていた子規に夏目漱石が10円を貸します。 

ところが子規は東京にまっすぐ帰らずに関西で遊んで使い切ってしまいます。
子規は「人物見立帳」という本で漱石のことを「柿」と呼んでいます。

漱石から借りたお金を、松山から東京まで保たずに、奈良で使い切ってしまいましたよ。

という俳句だそうです。(半藤一利)

もう子規ったら〜!

クラッシック音楽家でも借金踏み倒した人は様々います。
しかし、何と言っても1番は
リヒャルト・ワーグナー(1813-1883年)ザクセン王国ライプツィヒ生まれ、イタリア王国ヴェネツィア没
哲学と音楽を学ぶつもりで入ったライプツィヒ大学で酒場に入り浸り、ギャンブルにはまります。
23歳で結婚した女優のミンナ プラーナ

と、贅沢に暮らし、職を失い、
膨れ上がった借金を踏み倒して夜逃げ。

ロンドンに密航しましたが、悪天候で3週間海の上でさまよいます。
この体験をもとに書かれたのが「さまよえるオランダ人」
です。

その上演に協力したジャコモ マイアベーア(1791-1864年)神聖ローマ帝国ブランデンブルク選帝侯領ベルリン生まれ、フランス帝国パリ没。

裕福なユダヤ人の銀行家の息子だった彼はワーグナーに資金援助も惜しみませんでした。
ワーグナーはオぺラ座に推薦を頼みます。マイアベーアは快く引き受けますが、うまく行きませんでした。
すると、手のひらを返してワーグナーは手紙で彼を「計算ずくのペテン師」と呼び、ユダヤ人、銀行家、マイアベーア嫌いになりました。

後には、ルートヴィヒ王に作品を愛され、オペラ上演のためのお城や舞台、資金を湯水のように使わせ、国を傾けました。

オペラ「さまよえるオランダ人」

ノルウェーのフィヨルドに現れた幽霊船の船長のオランダ人は
「呪いを受け7年に一度上陸できるが、乙女の愛を受けなければ呪いは解かれず、死ぬことも許されずに永遠に海をさまよわなければならぬ」と言います。

居合わせたゼラントは娘を引き合わせることを約束します。

ゼンタはエリックという青年に愛されているのにも関わらず、オランダ人の不幸を聴き、肖像画を見て思いを募らせます。

ゼンタがオランダ人と会おうとすると、エリックが来て止めようとします。
それを見て、オランダ人は裏切られたと思い去ろうとします。

するとゼンタは岩の上から自分の彼への愛を叫び、海に身を投げます。



ゼンタの純愛を受け、呪いがとけ、幽霊船は沈没し、二人の魂は浄化し、昇天します。