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カプレ毒ガスで断たれた作曲家

2022-06-30 20:38:05 | 近代
大池には、鳥たちがやってきます。


看板の下が止まり木。
カワウがいるみたい。渡り鳥は帰ってしまいました。

アンドレ カプレ(1878-1925年)フランス ル・アーブル生まれ、フランス ヌイイ=シュル=セーヌ没
作曲家でボストンオペラハウスの指揮者(1910-14年)。
彼自身、個性的で斬新な作品を作っているにも関わらず、ドビュッシーの作品の補筆やオーケストレーションばかりが脚光を浴びています。

ドビュッシーの「聖セバスチャンの殉教」「おもちゃ箱」のオーケストレーションの補筆。
「月の光」「子どもの領分」のオーケストラ編曲は彼の仕事です。

二人は1900年頃ラヴェルを中心にした独身男性のグループ「アッパッシユ」(アパッチ族)の仲間として出会います。

ドビュッシーは繊細で耽美的な作風のカプレを買います。

1908年ル・アーブルで開催された現代音楽祭でカプレはドビュッシーの作品をプロデュースし、親しくなります。

カプレの歌曲を聴いてドビュッシーは「芸術家、彼は音響的な雰囲気を見出すことを知っているし、感受性にも、恵まれ、構築のセンスを持っています。」と絶賛しています。

ドビュッシーがエドガー・アラン・ポーの「アッシャー家の崩壊」のオペラ化について悩んでいた頃、彼の家を度々訪れ、1909年ドビュッシーの作品より先にボーの「赤死病の仮面」をハープと弦楽四重奏曲にし、初演しました。

1917年第一次世界大戦が勃発し、カプレは従軍しています。

17年10月18日一時パリに帰ったカプレにヴァイオリンソナタを聞かせるために、ガストン ブーレを呼んでいます。
11月に入るとドビュッシーは手紙が書けなくなり、翌年3月23日にはエンマがカプレに「危篤」の電報を打っています。
ドビュッシーは、亡くなり、

カプレは戦場で毒ガスを吸って神経を冒されたまま、1925年胸膜炎で亡くなりました。46歳でした。

病んでいなかったらドビュッシーの残したスケッチから「アッシャー家の崩壊」を補筆していたかもしれないです。

彼自身の曲の中でも
フルートとピアノの曲で「夢と小さなワルツ」はジョルジュ バレールに献呈された曲でドビュッシーの影響が顕著で演奏機会も最近増えてきています。

カンタータやオラトリオ、チェロの曲などを残しています。

他にも歌曲「おいで、目に見えぬフルートよ」
風の音を「見えないフルート」として、それが羊飼いや鳥、恋人たちの伴奏をします。不思議な味わいの作品です。

歌詞はヴィクトル ユゴー(1802-1885年)
フランス共和国ブザンソン生まれ、フランス共和国パリ

政治家でレ・ミゼラブルの作者

Viens! - une flûte invisible
おいで!目に見えぬフルートよ
Soupire dans les vergers. -
果樹園のもとの溜息よ、
La chanson la plus paisible
一番穏やかな歌は
Est la chanson des bergers.
羊飼いたちの歌。

Le vent ride, sous l'yeuse,
風は漣を立てる、柊の木の下で
Le sombre miroir des eaux. –
水の薄暗い鏡に。
La chanson la plus joyeuse
一番楽しい歌は、
Est la chanson des oiseaux.
鳥たちの歌。
*yeuse...セイヨウヒイラギカシ。

Que nul soin ne te tourmente.
どんな心労もあなたを苛むことがないように、
Aimons-nous! aimons toujours! -
私たちは愛しあおう、愛そう、ずっと!
La chanson la plus charmante
一番魅力的なのは、
Est la chanson des amours.
恋人たちの歌。



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2 コメント

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Unknown (ra9gaki_do)
2022-06-30 20:56:10
猛暑お見舞い申し上げます。
水分補給しっかりと💦💦💦💦💦
くれぐれもご自愛下さいね。
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Unknown (m-fluteangel16)
2022-07-01 10:36:14
@ra9gaki_do さん、猛暑お見舞い申し上げます。
今日も暑いですね〜。
そうですね。水分補給大事です。
最近は紅茶やほうじ茶にミルクを入れて、自作のラテをステンレスポットに入れてもちあるいています。
ご自愛くださいね。
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