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竜のオペラ

2023-11-11 21:00:00 | バロック
ドラゴンフルーツ。
メキシコ原産サンカクサボテンの果実だそうです。
すごい色!
枝が上に伸びる様子が竜に似ているから、果皮が竜の鱗に似ているから、あるいは中国からヴェトナムに入ったときに中国名火竜果から来た名前だとか。

ジョン フレデリック ランプ(1703?-1751年)神聖ローマ帝国ドイツザクセン?生まれ、イングランド エディンバラ没

生まれてからイギリスに渡るまでのことは、よくわかっていません。

ヘルムシュタットで音楽を学び、1775年イギリスに渡り、ファゴット奏者として活動していました。

1730年コヴェント・ガーデンの支配人ジョン・リッチと契約、 パントマイム劇などの作曲家として活動しだします。
1732年トマス・アーンによりイギリスオペラ(英語のオペラ)が創始されます。
脚本家のヘンリー・ケアリーとともにランプもこれに加わります。

初の英語オペラはランプの「アミーリア」から始まりました。ヘンデルのライバルにはなりましたが、英語オペラはまだ定着しませんでした。

1737年オペラ「ウォントリーの竜」がコヴェント・ガーデンで上演され69回も再演され、人気になります。
1738年ソプラノ歌手のイザベラ・ヤングと結婚します。彼女はアーン夫人でやはりソプラノ歌手のセシリアの妹でした。

「ウォントリーの竜」はバーレスクドラマ(アクションがあり、カーテンで場面が区切られる劇)


村人をドラゴンが襲っています。
逃げ惑う人々。
「家や教会もみんなドラゴンにとってはガチョウや七面鳥だ。」と頭を抱えています。

マージェリーは「勇敢な騎士を知っています。」と言い、村人たちと彼の家へ行こうと歌います。

ドラゴンスレイヤー(竜退治)のムーア・ホールは、友人と飲んています。そこへ村人たちとマージェリーがやってきて「ドラゴンから助けてほしい。」と頼みます。

ムーアとマージェリーは恋に落ち、「一晩一緒に過ごしたら竜退治に出かけよう!」と約束します。

ムーアが酒のグラスを振ります
しかし、そこにモークサリンダがやってきて「去年のクリスマスに私と婚約したではないの!」と迫られます。

モークサリンダをムーアは宥めます
マージェリーは竜退治の騎士を逃したと嘆きます。

ムーアは「鎧をつけていきましょう。」となだめていると、またしてもモークサリンダがやってきて「誘惑するなら殺してやる。」とマージェリーを脅かすと彼女も負けずに「侮辱的なジプシー、あなたはきっと酔っぱらい!」と言い返します。
やがて2人はお互いに「ふしだら女(トロロップ)」と言い合います。
逆上したモークサリンダはヘアピンをマージェリーに刺そうとします。
マージェリーが気を失うとムーアがやってきて、モークサリンダを「裁判官に引き渡す」と言います。

モークサリンダは「慈悲を与えて下さい。マージェリーとも和解します。」と謝ります。

マージェリーと歌うムーア
そこへドラゴンの咆哮が聞こえてきて、ムーアは「ドラゴンを殺すのに武器はいらない。6クォートのエールと1本のアクアエバイタで充分!」といっぱい引っ掛けると、マージェリーにキスをして出かけていきます。

竜と闘うムーア
ドラゴンの洞窟の前の井戸の中に隠れ、ドラゴンを呼びます。
ドラゴンが出てくるとムーアは井戸から這い上がり、お尻を蹴り飛ばしドラゴンを殺してしまいました。

村人たちは彼を讃え、マージェリーは「私の甘い蜂蜜、私の喜び!」と歌い、2人は結婚を誓います。







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2 コメント

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オペラ (takan32)
2023-11-12 08:56:45
久米さんへ、私のブログにいいね!をありがとうございます。
ご紹介されたオペラは今は日本で公演されることはほとんどありませんが、コルンゴルトの"死の都"のように、見直されて、公演されるかもしれませんね。
ジョン・フレデリック・ランプ(1703-1751): 歌劇《Dragon of Wantley ウォントリーの竜》 2022年に世界初録音とCDも出ました。(タワーレコードのサイト)
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Unknown (m-fluteangel16)
2023-11-13 22:43:31
@takan32 さん、こちらこそありがとうございます。
そうなのです。上演機会は少ないです。でも、音楽はいいし、お話も今流行りのゲームのストーリーの原型みたいで楽しいので、また、人気が出ると思います。
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