おススメ度 ☆☆☆☆
なかなか骨太な映画だ。
監督がかなり凝り性なのと、雄大な北海道の雪原が物語に深みを与えている。
1880年ワイオミングの西部劇を、同時代の日本の北海道に舞台を移し、娼館を女郎屋に、ガンマンを人斬りに、インディアンをアイヌにとそれぞれをあてはめ、アカデミー賞ものの、日本版リメイクだ。
北海道を舞台にしたおかげで、馬もうまく使えるし、広大さが映える。カメラワークも素晴らしく雪原が輝いている。
一度は刀を捨てた男が、再び刀を使うまでの葛藤が見事に描かれている。
開拓民の飢えが、第一の理由だが、これも原作通り。
家族を大事にする男の意地だ。
そして、虐げられる女郎屋の女たち、男のいちもつをからかったばかりに顔を傷つけられる不条理、簡単にけりをつけようとする役人に意地で賞金を懸ける女郎の心意気。
要は、虐げられた人々の視線に立った物語なのだ。
でも、結局、暴力には暴力。一度は堪忍したのだが、残酷なリンチに立ち上がる武者。
かっこいいが、どこかにむなしさが残る。
この虚しさをオリジナルはうまく昇華していたが、そこは日本版、悪者が悪者に終わったところが残念。
渡辺謙、佐藤浩市の二大主役は、やはり貫録十分。日本版だから、本当はもっと立ち回りを見たかったが、時代がもう拳銃の時代になっていた。
なかなか骨太な映画だ。
監督がかなり凝り性なのと、雄大な北海道の雪原が物語に深みを与えている。
1880年ワイオミングの西部劇を、同時代の日本の北海道に舞台を移し、娼館を女郎屋に、ガンマンを人斬りに、インディアンをアイヌにとそれぞれをあてはめ、アカデミー賞ものの、日本版リメイクだ。
北海道を舞台にしたおかげで、馬もうまく使えるし、広大さが映える。カメラワークも素晴らしく雪原が輝いている。
一度は刀を捨てた男が、再び刀を使うまでの葛藤が見事に描かれている。
開拓民の飢えが、第一の理由だが、これも原作通り。
家族を大事にする男の意地だ。
そして、虐げられる女郎屋の女たち、男のいちもつをからかったばかりに顔を傷つけられる不条理、簡単にけりをつけようとする役人に意地で賞金を懸ける女郎の心意気。
要は、虐げられた人々の視線に立った物語なのだ。
でも、結局、暴力には暴力。一度は堪忍したのだが、残酷なリンチに立ち上がる武者。
かっこいいが、どこかにむなしさが残る。
この虚しさをオリジナルはうまく昇華していたが、そこは日本版、悪者が悪者に終わったところが残念。
渡辺謙、佐藤浩市の二大主役は、やはり貫録十分。日本版だから、本当はもっと立ち回りを見たかったが、時代がもう拳銃の時代になっていた。