おススメ度 ☆☆☆
ロードムービー好き ☆☆☆☆
認知症の父、百万ドルがあたったという郵便が届き、それを真に受けて、ネバダ州まで行こうとする。千数百キロ、歩いていける距離ではない。でも歩き出す老人を見て、息子は放っておけなくなり、父を連れ出す。
そこから始まるロードムービー。でも広いアメリカ殺風景な景色は非情だ。銀色っぽい色彩のワンカラー映画に、哀愁が漂う。
途中、老人は、入れ歯を落としたり、転んでけがをしたり、じっとしていない。おまけにアル中だ。
仕方なしに母を呼ぶが、ネバダ州に住む叔父の家へ行けという。
そこで昔父が育った町に到着。町人、とくに老人達は父の知り合いだ。
だが、くじに当たった話を父が漏らした途端、周りの人は、様子が変わり、くじを盗むもの、昔の借金を請求するものなど、欲に絡んだ話が続々。
だが、一方、父の昔の生活が明らかに。ベトナム戦争でアル中になったとか、昔の恋人が現れたり、下ネタを交えた数々のエピソードは、無口な老人の姿をあぶりだす。
出てくるのは老人が多いので、どうしてもじじくさい。
だが、あっけらかんとした力強い妻の存在や、ラストの気の利いた息子の贈り物でラストは気持ちいい。
小津が好きだというアレクサンダー・ペイン監督が、細やかな市民感情を描きあげ、認知症の父を演じたブルース・ダーンは、カンヌで男優賞を取った。
父や息子の年齢に近い人は、自らの境遇を重ね合わせて、じーんとくるのではなかろうか。
ロードムービー好き ☆☆☆☆
認知症の父、百万ドルがあたったという郵便が届き、それを真に受けて、ネバダ州まで行こうとする。千数百キロ、歩いていける距離ではない。でも歩き出す老人を見て、息子は放っておけなくなり、父を連れ出す。
そこから始まるロードムービー。でも広いアメリカ殺風景な景色は非情だ。銀色っぽい色彩のワンカラー映画に、哀愁が漂う。
途中、老人は、入れ歯を落としたり、転んでけがをしたり、じっとしていない。おまけにアル中だ。
仕方なしに母を呼ぶが、ネバダ州に住む叔父の家へ行けという。
そこで昔父が育った町に到着。町人、とくに老人達は父の知り合いだ。
だが、くじに当たった話を父が漏らした途端、周りの人は、様子が変わり、くじを盗むもの、昔の借金を請求するものなど、欲に絡んだ話が続々。
だが、一方、父の昔の生活が明らかに。ベトナム戦争でアル中になったとか、昔の恋人が現れたり、下ネタを交えた数々のエピソードは、無口な老人の姿をあぶりだす。
出てくるのは老人が多いので、どうしてもじじくさい。
だが、あっけらかんとした力強い妻の存在や、ラストの気の利いた息子の贈り物でラストは気持ちいい。
小津が好きだというアレクサンダー・ペイン監督が、細やかな市民感情を描きあげ、認知症の父を演じたブルース・ダーンは、カンヌで男優賞を取った。
父や息子の年齢に近い人は、自らの境遇を重ね合わせて、じーんとくるのではなかろうか。